男は私を殴りつけて
女は私を閉じ込める
あなたは私を守ると言って
それでも私は独りだと想う
このままでいい
このままで ずっと
傷が癒えてしまえば
この雨さえ痛くもないなら
何も無い
縺れてそれでも捨てられずに
明日は全てに残酷で
手首をしたたる涙は赤く
とても夜明けまでもたないだろう
倒れていたい
飛べなくてもいい
きっと走れるだろうこの体は
生きられるはず裸足でも
頷けば抜け出せるのかしら
だけど私はこうしてイバラの棘を
このままでいい
このままで ずっと
傷が癒えてしまえば
この雨さえ痛くもないなら
倒れていたい
飛べなくてもいい
きっと走れるだろうこの体は
生きられるはず最後まで


Cocco






むじゅん












わたしを初めて抱いた人は
わたしのためなら死ねると言った
わたしは笑って少しだけ泣いて
木影に座って髪をほどいた
碧い寝息は明日を夢見て
花が咲くのも待てずに舵を取った
空がどれほど高いのか海の彼方で
月は鯨と泳ぐのか
どこまで独りで飛べるのか
若い力はあふれ出した

あなたが初めて抱いた人は
あなたの背中に甘えて泣いた?
わたしの背中に羽根などなくて
星は遠くで瞬くばかり
夜明けの鐘が愛しくそっと
全てを消せるわけでもないから
空がどれほど高いのか海の彼方で
月は鯨と泳ぐのか
想い出す嘘もあるけれど
新しい朝を全部あげる
わたしなんか死ねばいいと想ってた
でもどこかでわたしだけが
生きのびることだけ信じてきた
空がどれほど高いのか海の彼方で
誰が泣いていたのかさえ
ここまで私は流されて
濡れた人魚は愛を見た
消えないにおいと
新しいにおいと
愛したにおいと
愛すべきあなたと


Cocco






もう戻らないから欲しいだけ
たぶん
初めが間違いだとそこから全部間違いのままなのかな
もし彼に初めて抱かれていたら
じゃあもしせめてあなたに抱かれていたら
わたしの世界は愛でいっぱいだったかなあ
花がいつか枯れることを
咲いた日があったことに目を瞑らず受け止められたかな












もっと賢く強かに
もっと傷つきやすくしなやかに
もっと諦めるように生きたい