もう連絡くれないんでしょ
私からしない限り
私が連絡しなくなるのを
私が嫌いになるのを
私が諦めるのを
待ってるんでしょう?
今ね自分でも怖いくらい
穏やかなの楽しいの
悲しくないの
大事とか愛してるとか好きとか居てくれてよかったとか会いたいとかおやすみとか
そういう優しさは私にとって
脅威でしかないいつも
言われたすぐあとの
あなたが息を吸う瞬間さえ
はにかむ自分に震える
無知で醜悪で貪欲で
だから
あなたが言おうとした時
あなたが言っている途中
最後まで聞くその前に
もっと言えば
あなたの隣にいた日に
あなたとの境界線が
なくなるくらい
元の形が見えないように
溶けたらよかった
染まればよかった
支配されたらよかった
壊れたらよかった


でもね
なんとなく安心した
便利だって言って
私は有益だって言って
目に見える価値にすがって
そのために媚びて
意志も意味も
見いださないように
見いだそうとしないように
名前を忘れるくらいに
誰か


そうだ痩せないと武器を持たないと








何かください
あなたから
きっと慣れてしまった
こんな在り来たりな台詞
自分の中にあることが
許せない
どうかこのままで


もしも貴方を
憎むことが出来るなら
こんな浅い海で
溺れる自分に気付くけど
きっと私は夢中で呼吸をして
行かないで
この想いが痛むのは
私がまだ崩れ落ちずに
ここに生きてるから
消えないで
こんなに胸を荒らして
貴方なしじゃ
全て終ればいいのに
片付いた部屋が
私を一人にさせる
そして震えてるの
自分など要らなくなると
貴方なら何て言って
抱いてくれる?
行かないで
何もかもが重いのは
私がまだ幻みたいに
ここに生きてるから
消えないで
心を殴り倒して
何が分かると言うの?
どうやって
楽になればいい?
行かないで
この想いが痛むのは
私がまだ崩れ落ちずに
ここに生きてるから
消えないで
こんなに胸を荒らして
貴方なしじゃ
全て終ればいいのに

edge / 鬼束ちひろ








あなたがいないと
ここがどこか判らない
あなたが要らないなら
この体の意味は消える
あなたが見えなくて
鏡を見る黒目は小さくなる
あなたが願うものは
全部叶えたい
もし私にできるのなら

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