先日ずっとずっと欲しかったDVDを買いました
ターセム・シン監督の「The Fall 落下の王国」
久々の大ヒット!
私の"好き"がたくさん詰まった映画です。
<<あらすじはwikiから抜粋↓↓>>
1915年のロサンゼルス。無声映画のスタントマンをしていたロイは、撮影中に大怪我を負い半身不随となる。挙げ句の果てに主演俳優に恋人を奪われ、自暴自棄になっていた。
そんなとき入院中の病室に現れたのは、オレンジの収穫中に木から落ちて腕を骨折して入院していたルーマニアからの移民の少女アレクサンドリアだった。ロイは、動けない自分に代わって自殺するための薬を少女に盗ませようと思い付き、アレクサンドリアに作り話を聞かせ始める。それは一人の悪者のために、愛する者や誇りを失い、深い闇に落ちていた6人の勇者達が力を合わせ悪者に立ち向かう【愛と復讐の物語】。しかし、少女を操るためのたわいない寓話は、いつしか少女に希望を与え、やがて自分自身をも救う壮大な物語へと広がっていく。
圧倒的な映像美でした。
背景にCGを一切使わず世界各地の遺跡や建物を舞台に独創的な世界を創りあげています。
こんなにも美しい景色が存在しているなんて!
少女の想像力によって生み出される世界と、カットシーンごとに切り替わってゆく背景はまるで脈絡のない夢を見ているようで、映画を観ている私も少女と一緒にロイの話に惹きこまれていきました。
そして背景にも負けない衣装もまた素晴らしい。
ストーリーが良かったり、アクションが凄かったり、音楽が素晴らしかったり・・・
どんな映画にもそれぞれ他作品よりも何かしら特出している部分があると思うけれど、この映画は正にその映像を見せる作品と言えるでしょう。
しかも実在する風景。感動せずにはいられません。
またストーリーにおいても非常にバランスの取れた作品であると思います。
青年の絶望と再生がテーマでありきたりと言えばそれまでなんだけど、この映画には監督の"映画"そのものへの愛が溢れています。
冒頭シーンはモノクロサイレント映画風で、それはこの映画のラストシークエンスにリンクするようにして始められます。
ストーリーの大半は少女が想像したロイの物語の劇中劇と、病院の二人での様子の二部構成。
劇中劇は美しい映像と比べるととても陳腐なものですが、後半のその投げやりで行き当たりばったりな物語は、返ってロイの絶望の深さを表しているようで見ているこちらにもその痛ましさが伝わってきます。
この部分については詰まらないとかあっけないとか色々と批判もあるみたいだけど、あまり複雑な話にすると逆に映画の焦点がぼやけると思うのですが。。
単純なストーリーだからこそ映像に拘っているのかも。
そしてラストシーンまでの30分、ここからはもう滂沱の涙。。。
冒頭のシーンと同じくラストもサイレント映画が流れるのですが、
それはチャップリン、キートン、ハロルド・ロイドなどの往年の映画俳優たちのもの!
彼らが橋から落ちる、建物から落ちる、車から落ちる、落ちる、落ちる、落ちる・・・
喜劇王と言われた彼らだけでなく、観客を楽しませる為のその一瞬の演技の裏側で、ロイのように怪我をした者や命を失ったものがどれ程いただろう。
最後に少女が
「私はその映画のすべてにロイの姿を見た。」
と語るのですが、私も体を張って映画を作り上げてきた者たちにロイの姿が重なって見えました。(実際に彼がその後どうなったのかは明かされず、観る者に委ねられていますが)
そしたら自然と涙が・・・(;;
初期の映画を作り支えてきた者たち。
映画という素晴らしいものを築き上げてくれました。
この映画はターセム監督のそんな彼らスタントマンや映画を作り上げてきた人々へのオマージュと映画そのものへの愛が存分に感じられる作品です。
そしてストーリーも映像もカメラワークも衣装もすべてがツボだったのですが、もう1つ。
音楽。
私の大好きなベートーベンの交響曲第7番 第二楽章が冒頭部とラストでBGMとして使われていました。
これが妙にノスタルジックな感じで作品の雰囲気にとてもあっています。
このように私の好きがた~くさん詰まった映画なのですが…しかしコレ、好き嫌いや評価が分かれる作品だろうな。。
手放しで人にオススメは出来ないかも^^;
追記:
特典映像のドキュメンタリーを見ました。
アレクサンドリア役のカティンカちゃんは撮影と現実の区別があまりついていなかったらしい。
だからあのような自然な笑顔や涙、セリフなんだね。
礼拝堂から聖餅を盗んでロイにあげるシーンがあるんだけど、あそこの二人のやり取りが大好きです。
話がかみ合わず、分からない言葉を聞いて適当に誤魔化し笑いをする彼女の可愛いこと!
二人のセリフはほぼアドリブみたいですよ。
ロイ役のリー・ペイスはよく彼女の魅力を引き出していると思います。
もちろんリーもすごく魅力的で彼の涙のシーンは心打たれました。



