Flipstと言葉による詞章。 -3ページ目

星と雨と雲空、思い出すはその声と詩。

僕は言葉が大好きなのに、
聞いた事をすぐに忘れる。
だから僕はメモが好き。
それは仕事でもプライベートでも。
携帯電話メールの"下書き"だったり
windowsの"メモ帳"だったり
Macの"スティッキーズ"だったり
iPhoneの"メモ"だったり
iPadの"メモ"だったり
最近流行のクラウドな"Evernote"だったり。


今宵、僕の機嫌は
少しだけ悪かったりする。
それは
とても寒過ぎる雨だったり
その雨のせいでskateが出来ない事だったり
暑過ぎる地下だったり
些かうるさ過ぎてそして密閉された
行き慣れない人の多い空間だったり
一人でいるこの部屋だったり。

子猫と一緒にいる時間は確実に増えているのに、
僕は何故か"足りない"と感じ始めた事は
秘密にはきっとしていられない。
本当の僕はとても欲張りで勝手な人間なんだ。
僕のこのとても面倒な性格はいつか露呈し、
何かを崩す事になると感じている。
元々ネガティブ気質な僕は、
だからそのネガティブさだけを完全に取り戻す前に
良い調子を取り戻すべきだろうと感じる。
その件に関して静かに過ぎる時間は
僕の味方だと信じてる。
無駄に有り余る大掛かりな感情の起伏は
僕の事を幸せにもしたし、
またその逆にもしてきた。
でもいま僕は割に元気です。
ねぇ、知ってた?
変わって行くものと
変わらない物があって
でも僕が彼女を愛している事は
両方が有るのだと思う。
沢山の時間を
沢山の思い出を作ろう。

僕は晴れている空が好き
それは昼でも夜でもいつでも。
空の移り変わりは好きだけど
やっぱり雨は嫌い。
邪魔な手荷物にしか感じない傘は嫌いだし
彼女が濡れて寒さに震えているのは
きっともっと嫌い。

雨が強くなって来た。
僕の家の近くの川に住んでいる
カモや鯉達は無事に過ごせているだろうか?
そして彼らはどこで雨を凌いでいるのだろうか??

その雨の降る今
僕はメモをとる。
そして日記やなんかに代わって行く。
それは何かしらの形として残るもの。
月日が流れて僕が見るにせよしないにせよ
僕の感情やなんかは形として残って行く。
そして僕はずっとそれらを愛する事が出来る。

ふと僕の目には見えない何かに乗って、
(それは風なのか空気なのか本当に目に見えない何か)
彼女の声が確かに聞こえた僕は、
安心してそして
幸せな気持ちになる事が出来た。
このとても寒く冷たい雨の中、
彼女の事を探しに行く事だって
僕には出来た。
でもその声を聞いて僕は安心する事が出来た。
その出来事のお陰で僕は本当にとても安心する事が出来たんだ。

時間を共有する事
その為に空は力を蓄えろと
教えてくれた。
それは雨の音
そして君の声と詩。
PCからは土岐麻子が歌う『Singin' In The Rain』が流れ出した。
僕はいつもと同じ様にお酒を飲んで
そして音楽を聴きながら眠りにつこうと思う。
晴れた日には訪れて来るであろう子猫を
暖かく優しく迎え入れる事が出来る様に。
『おやすみなさい。』
僕はそっと呟いて
そしてベットに入るのだろう。

黒白の子猫。

その黒白の猫はとても小さかった。

思い立ってしまった事に後悔はしていなかった。
家に連れて帰る事に抵抗は無かった。
人生において、
出会う事自体が必然であって
それに対しての疑問を感じる余地すら無かった。


僕は休みの日に公園に出掛ける事が多い。
季節の移り変わりを目で見る事はとても好きだけれど、
その日は特に何がある訳でも無かった。
ただ歩き回りそして
外で少しだけお酒を飲みたかっただけだった。


公園で二人で遊んでいると雨が降って来た。
彼女が雨に濡れるのが僕には堪らなく嫌だった。
僕は彼女を抱え、一緒に帰る事にした。
僕の家はとても狭いけれど、あまり気にはしなかった。
彼女はとても小さかったから。

着替えを済ませて彼女の体を拭いて、
落ち着いた頃に僕はお酒を飲んだ。
彼女にはミルクを与え
そして何をするともなく二人で過ごしそして眠った。


翌日に"外に出る"と鳴き出した
彼女を僕は止める事ができなかった。


甘く切なく僕の心を苦しめ続けた
あの夜の思い出に僕は、
1人で耐え続ける事は到底出来なかった。
出会いの思い出が今もリアルに生き続けているあの公園で
探した。
僕は探した。

まぁ
言うまでもない事だけれどまた連れて帰ってしまった。

彼女はそこに居た。
待って居てくれたのかと感じたのはきっと
僕の勝手な想像であったと思う。
でも
彼女がそこに居たのは現実であり、
結果的に僕を幸福な気持ちにしてくれた事に
かわりは無かった。

僕はとてもワガママで"好きなもの"は本当に
とても近くに置いておきたい性格なのは自覚している。
いつもそばに居て
抱きしめてそしてキスをしたいから。

僕が自分の気持ちを自覚した頃
ふと彼女も僕の事を好きで居てくれている気がした。
何故そう思ったのかは、僕には分からない。
だけど確かにそう感じた。

彼女が僕と一緒に居てくれる事や
彼女が僕の事を好きで居てくれる事や
彼女が思っている事や感じてる事なんかは、
僕には分からない。
いや、分かる事が出来ないと言った方が正確だろう。

彼女が僕の部屋以外に家が無いとも限らない。
彼女が僕以外に好きな人がいないとも限らない。
それは僕がなんとか出来る事では無いし、
彼女の自由意志によるところ。

僕が身体を撫でてやると
可愛い声で鳴くその子は
僕が愛している事をどの位知っているのだろう??

秋晴れと、僕が思うに秋の空。

「歩いていたんだ、写真を撮る為に。
秋の空とか、秋の雲とかを、ね。」
彼はそういうと、少しだけニコリとした。



目の前では公園のスタッフが池の辺の植木を剪定して居た。
池には噴水があり、細かな水の粒たちを
勢い良く吐き出して居る。
少しだけ気温が下がってしまったけど、
とても天気が良く過ごしや易くそして、
気持ちの良い午後だった。
ぼんやりとベンチに座っていた彼に話し掛けたのは、
僕にとっては本当に珍しい気紛れだった。
僕はとても人見知りをする。
きっと背格好が似て居るとか、
カメラを持って居るとか、
そう言った事に少しだけ興味が湧いたからだろう。
ただそれだけだった。
長髪で無精髭。
履いて居るパンツは恐らくブランドのデニムであろう。
ブランドは忘れてしまったけど、
確かに見覚えが有った。



「昨日はとても遅くまで友人と話をしていて、
今日は昼過ぎ迄寝て居るつもりだったんだけど、
眼が覚めたらさ、ほら凄く晴れて居るから、
カメラを持って出て来たんだ。」
僕の問い掛けに対して彼はそう答えた。
いつからだろう、僕の仕事に対してのやる気が
急速に薄れて行ったのは。
僕は今とても落ち込み、
そして大好きだった服ですら愛せずにいた。
もはや働き始めの頃の感情は、
戻りはし無いと諦めていた。
もう僕は、未来に明るさなんて見出せないと思っていた。



「今は少しだけ充実してるよ!写真を撮るのが楽しくて、
それを見て喜んでくれる人がいる。そして僕の写真を褒めてくれるんだ。
パソコンで画像の処理をやったり、さ。
ってプライベートの事ばかりだけど。ほら。」
そう言って彼は、僕が見た事のない画面だけの機械で、
僕に自分の作品を見せてくれた。
それは人物がモノトーンで描かれ、
少しだけポップな色を付けた物だった。
僕の評価に彼は満足そうにして居た。
「仕事は…う~ん…。ちょっと今は良く分からない。
楽しい事もあれば、やりたく無い事もある。
でも、まぁ何となくこなせて来てはいるかな?」
彼はアパレルの広報関係の仕事をしてると言った。
なんてこった、僕と同じ職種じゃないか!?
でも彼にはその事は告げ無いでおこうと決めた。



「未来って、自分では決められ無いでしょう?
でも、ある程度の方向修正を自分の力で行うことが出来ると、
僕は思う。」
少しだけ今の悩みを彼に打ち明けてみると、
彼はそう言った。
「困った時、迷った時、逃げたい時や、辞めたい時は
少しだけガムシャラになってみると良い。
その時に出来る事をガムシャラに。そしたら、
そのちょっとだけ先の未来が、少しだけ明るくなるよ。
多分、そういう事。」
今僕たちが座って居るベンチの前には、
細長く折られた御神籤が落ちて居る。僕は少しだけ気になった。
何故だろう?
彼の話自体は分かるけど、
僕はうまく飲み込めない状況、
そして精神状態にいる。
「憶えておくだけでいい。きっといつか君は僕の言った事を
思い出すから。出来なくても、やらなくても、憶えておくだけでいい。」
どうやら、僕の府に落ちない表情が
彼に伝わったらしい。
僕は少しだけばつの悪さを憶えた。



「もうすっかり秋の気温だっていうのに、
ツクツクボウシは鳴いてるし、蚊が多い…
僕はそろそろ行くよ!もう少しだけ写真を撮りたいから。」
彼が持っていたカメラは僕の父親が持っている物に
とてもよく似ていた。

公園の池の周りには立て札が立っていて、
その立て札にはこの様に書いてある。
『公園では、エサやりをしないで!』
今まさに、僕の目の前でカルガモにパンか何かを与えている老人がいる。
僕は以前に何かで読んだ事が有るのだけれど、
(それもどこかの立て札だった。)
公園に生息して居るカモなどの鳥に餌を与えると、
太ってしまって動作が鈍くなる為、
猫などに襲われて命を落としてしまう事がとても多くなるらしい。
彼らがそこ迄知って居るかどうかは分からないけれど、
餌をあげて居る。
結局は自己満足なんだ、と思った。



彼は少し離れた所で、一生懸命何かを撮っている。
きっと彼の中の"秋"を見つけたのだろう。
彼が終始身に付けていたイヤホンからは、
ピアノ音が微かに聞こえていた。
太陽が傾き、夕暮が迫っている時間だった。



夕焼けの赤は優しく、
そしてとても赤だった。
ぼんやりと川を眺めていた帰り道、2羽のカワセミが僕の前を横切った。
カワセミの青はサテンの様に煌びやかで、妖艶な光を放ち、
そしてとても青だった。
今日の空はとてもとても青く、
雲に夏の面影を感じる事は出来なかった。
でも、
僕は今少しだけ満たされているんだ。

秋晴れと、僕が思うに秋の空。

「歩いていたんだ、写真を撮る為に。
秋の空とか、秋の雲とかを、ね。」
彼はそういうと、少しだけニコリとした。



目の前では公園のスタッフが池の辺の植木を剪定して居た。
池には噴水があり、細かな水の粒たちを
勢い良く吐き出して居る。
少しだけ気温が下がってしまったけど、
とても天気が良く過ごしや易くそして、
気持ちの良い午後だった。
ぼんやりとベンチに座っていた彼に話し掛けたのは、
僕にとっては本当に珍しい気紛れだった。
僕はとても人見知りをする。
きっと背格好が似て居るとか、
カメラを持って居るとか、
そう言った事に少しだけ興味が湧いたからだろう。
ただそれだけだった。
長髪で無精髭。
履いて居るパンツは恐らくブランドのデニムであろう。
ブランドは忘れてしまったけど、
確かに見覚えが有った。



「昨日はとても遅くまで友人と話をしていて、
今日は昼過ぎ迄寝て居るつもりだったんだけど、
眼が覚めたらさ、ほら凄く晴れて居るから、
カメラを持って出て来たんだ。」
僕の問い掛けに対して彼はそう答えた。
いつからだろう、僕の仕事に対してのやる気が
急速に薄れて行ったのは。
僕は今とても落ち込み、
そして大好きだった服ですら愛せずにいた。
もはや働き始めの頃の感情は、
戻りはし無いと諦めていた。
もう僕は、未来に明るさなんて見出せないと思っていた。



「今は少しだけ充実してるよ!写真を撮るのが楽しくて、
それを見て喜んでくれる人がいる。そして僕の写真を褒めてくれるんだ。
パソコンで画像の処理をやったり、さ。
ってプライベートの事ばかりだけど。ほら。」
そう言って彼は、僕が見た事のない画面だけの機械で、
僕に自分の作品を見せてくれた。
それは人物がモノトーンで描かれ、
少しだけポップな色を付けた物だった。
僕の評価に彼は満足そうにして居た。
「仕事は…う~ん…。ちょっと今は良く分からない。
楽しい事もあれば、やりたく無い事もある。
でも、まぁ何となくこなせて来てはいるかな?」
彼はアパレルの広報関係の仕事をしてると言った。
なんてこった、僕と同じ職種じゃないか!?
でも彼にはその事は告げ無いでおこうと決めた。



「未来って、自分では決められ無いでしょう?
でも、ある程度の方向修正を自分の力で行うことが出来ると、
僕は思う。」
少しだけ今の悩みを彼に打ち明けてみると、
彼はそう言った。
「困った時、迷った時、逃げたい時や、辞めたい時は
少しだけガムシャラになってみると良い。
その時に出来る事をガムシャラに。そしたら、
そのちょっとだけ先の未来が、少しだけ明るくなるよ。
多分、そういう事。」
今僕たちが座って居るベンチの前には、
細長く折られた御神籤が落ちて居る。僕は少しだけ気になった。
何故だろう?
彼の話自体は分かるけど、
僕はうまく飲み込めない状況、
そして精神状態にいる。
「憶えておくだけでいい。きっといつか君は僕の言った事を
思い出すから。出来なくても、やらなくても、憶えておくだけでいい。」
どうやら、僕の府に落ちない表情が
彼に伝わったらしい。
僕は少しだけばつの悪さを憶えた。



「もうすっかり秋の気温だっていうのに、
ツクツクボウシは鳴いてるし、蚊が多い…
僕はそろそろ行くよ!もう少しだけ写真を撮りたいから。」
彼が持っていたカメラは僕の父親が持っている物に
とてもよく似ていた。

公園の池の周りには立て札が立っていて、
その立て札にはこの様に書いてある。
『公園では、エサやりをしないで!』
今まさに、僕の目の前でカルガモにパンか何かを与えている老人がいる。
僕は以前に何かで読んだ事が有るのだけれど、
(それもどこかの立て札だった。)
公園に生息して居るカモなどの鳥に餌を与えると、
太ってしまって動作が鈍くなる為、
猫などに襲われて命を落としてしまう事がとても多くなるらしい。
彼らがそこ迄知って居るかどうかは分からないけれど、
餌をあげて居る。
結局は自己満足なんだ、と思った。



彼は少し離れた所で、一生懸命何かを撮っている。
きっと彼の中の"秋"を見つけたのだろう。
彼が終始身に付けていたイヤホンからは、
ピアノ音が微かに聞こえていた。
太陽が傾き、夕暮が迫っている時間だった。



夕焼けの赤は優しく、
そしてとても赤だった。
ぼんやりと川を眺めていた帰り道、2羽のカワセミが僕の前を横切った。
カワセミの青はサテンの様に煌びやかで、妖艶な光を放ち、
そしてとても青だった。
今日の空はとてもとても青く、
雲に夏の面影を感じる事は出来なかった。
でも、
僕は今少しだけ満たされているんだ、

休日に聞こえる雨の音。思う事、僕の事。

雷の音で眼を覚ました。
外はすごい雨で、僕は洗濯物を干した事を
少しだけ後悔した。



寝ている間にみた不可解な夢の事を思いながら、
僕は洗濯物を取り込もうとはせずに、
再び眠りについた。



眼を覚ました時は既に15時を過ぎていた。
昨夜は友人とskypeで話をしながらお酒を飲み過ぎ、
寝起きの頭は重く、
気分はとても憂鬱だったが、
白いマグカップに並々と入った
ブラックコーヒーを飲みながら、
昨日買った小説を読みたいと思った。
だらだらと時間を掛け
身支度を整えて外に出ると、
思った以上に雨が振っていた。
僕はとても雨が嫌い。
雨が振らないと、
農作物がうまく育たず、
僕が毎日口にする物に
とても影響が出るだろう。
それでも僕は雨が嫌い。



一件目のお店は、とても混雑していた。
しばらく待ってみたけれど、
席が空く気配が無かったので、
僕は諦める事にした。
次のお店は初めて入るお店だ。
僕はいつも思う事がある。
それは"初めて入るお店"について。
簡単に言ってしまうと、
僕は初めて入るお店がとても苦手。
特にファーストフードのお店。
会社毎の独自の注文システムが形成され、
戸惑う事がとても多い。
入ってしまえばなんとなく、
そうなんとなく出来てしまうのは分かってるけれど、
やはり苦手だ。

駅の近くのお店は程よく混んで居たが、
席は直ぐに見つかった。
歩道沿いの窓際、
喫煙席だった。
2010年は9月も末になり、
そろそろタバコの値段が大幅に上がろうとして居たが、
僕はいまだにタバコを止める事が出来て居ない。
体に悪い事や、
人に迷惑をかける事、
部屋がそれだけで汚れる事や、
人に嫌われる原因になる事、
全て分かって居てそれでも尚、
僕はタバコを止める事がいまだに出来て居ない。



頭はとても重く、
意識ははっきりとして居なかったが、
僕は読書を開始する事にした。
秋の長雨。そんな事をぼんやりと考えていた。
窓の外ではせわしなく車が行き来し、
相変わらず雨はしとしとと降り続いている。
外を歩く人々は無表情で、
そして少しだけ早足で通り過ぎて行く。
夏から急に秋になってしまった様な昨日から今日に掛けての気温差は、
おもちゃを取り上げられた子供の様な気分を
僕に味わわせてくれた。
「雨が振って寒いなんて、あんまりだ。」
僕が今日、何度も何度も心の中で呟いた言葉。

僕は読書をする時は決まって音楽を聴く。
それはvocalの入っていない音楽。
今迄はjazzを聞く事が多かったけれど、
最近はずっと僕の愛する映画のサウンドトラックを聞いてる。
そのサウンドトラックの殆どがピアノとヴァイオリンで構成されて居て
とても静かな曲が多い。
しっとりとしてそれでいて優しいピアノの音と
柔らかいヴァイオリンの音。
現段階において、僕の中では読書の時に聴く音楽で
これ以上の物は無い。



決して今読んで居る本がつまらないとか
そう言った訳では無いけれど、
今日は全然入り込めない。
体調や天気のせいもあるだろうと一人で納得し、
僕は本を閉じた。
それからしばらく僕は窓の外を見てる。
ずっと雨が振っている窓の外を見てる。
僕が今日初めて入ったこのお店は、
僕の見える範囲の殆どの席の人が入れ替わっていた。

雨について少しだけ思い出す事があった。
それは最近になって仲良くなった、
異国の友人が言っていた事。

「雨はとても好き。だって自然が創り出しているものだから。」

彼女は僕が住んでいる所からは、
とても遠い所に住んでいる。
夏はとても暑くなり、
冬はとても寒くなる所。
直接会った事は無いけれど、
たくさんの話をした。
お互いの住んでいる所の話、
お互いの好きなものや、
お互いの趣味の事、
それから、それから。
彼女は自然や動物がとても好きだと言っていた。
僕も自然や動物は好きだけれど、
雨は嫌いだと言った。
ただ、少しだけ雨に対する見方が変わった様に思う。
僕がどの位そうなのかは分から無いけれど、
人って様々な物に影響される物だと思う。
窓から見える水溜りに出来た波紋に
光が当たって、様々な陰影を作り出している。
今僕はそれを見て綺麗だと感じる事が出来る。
つまり、そういう事。



コーヒーはもうマグカップの中で冷たくなっている。
水はあまり飲まなかった。
本は殆ど読めなかったけれど、
文章を少しだけ書いた。
時間は相変わらず時間通りに進んで行くし、
ピアノとヴァイオリンは流れ続けている。

冷たい雨は降り続き、
僕は帰り支度を始める。

マグカップはもう既に空だから。