不況が激しくなってきて・・・・

 

 

「年越し派遣村」とかさ、

 

 

そんな時代になってきた。

 

 

役所の仕事も、

 

 

どんどん「経営」って意識が入ってきて、「民営化」ってなことになっていった。

 

 

それで、

 

 

ウチの施設も民間に経営が移った。

 

 

この段階で、

 

 

「辞める?辞めない?」

 

 

そんな選択をさせられた。

 

 

もちろん、新組織に残れる。

 

けど、給料は・・・・まぁ、3割カットってとこだった。・・・・民間だと、それが相場なんだ、と。

 

 

 

4割が辞めてったな。

 

 

オイラは、残った。

 

 

田舎から神奈川出てきてるし、

 

知り合いいないし、

 

 

辞めて、どうすればいいかもわからない。

 

 

残った、このあと管理職になっていく先輩から、

 

 

一緒にやろうぜ。

 

一緒に、新しい組織で頑張ろうよ。

 

 

そう言われて、

 

 

はい!・・・・って感じで。

 

 

 

でも、

 

3割の給料カットは効いたよな。

 

 

何より、家賃が大変になった。

 

 

これまでは、

 

 

市の「寮」に住まわせてもらえてたんだけど、

 

 

組織自体が民間に譲渡された・・・・つまりは、完全なサラリーマンになったわけで、

 

 

「準公務員」の立場を失った。

 

 

それで、

 

市の寮からは、

 

「退寮」ってことになって、

 

 

家賃が、一気に「倍」になっちゃんだよね。・・・・そこに、3割の給料ダウン。

 

 

実質、給料半分って感じになっちゃった。

 

 

それでも、

 

 

人間って、慣れちゃうんだよね。

 

 

 

ジワジワ・・・

 

 

真綿で首を絞められる感じでさ、

 

 

なんとなく、

 

 

毎日、過ぎていっちゃうんだよね。

 

 

子供たちは可愛いし、

 

 

「お兄ちゃーーーん!!」

 

 

って、

 

 

・・・・・あとは、

 

 

お母さん方からも、

 

 

「残ってくれたんですね」

 

 

って、

 

そんな言葉が嬉しかったんだよな。