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Flicker's Style

好きこそ物の上手なれって言うじゃない。

先月より新しい環境で働いています。

2006年にサイバーエージェントに入社してずっとAmeba事業のエンジニアとして関わらせていただいていました。
アメブロがまだ3回に1回はエラー画面になっていたころです。

その後アメブロの急成長、アメーバピグの爆発的ヒット、スマートフォンサービスへの急展開と本当にめまぐるしく変わる状況になんとかしがみつき、おかげで本当に濃い経験をさせていただきました。
恐らく、前職の業界のような請負開発の会社とは数百倍の経験量の差になっていると感じています。

システムエンジニアとしてのポジションも入社当時のプログラマーから、リードエンジニア(一般的にはSE)、アーキテクト、パフォーマンス・チューニング、エンジニアマネジメントまで幅広く勉強できたと思います。
特にマネジメントのところはうまく立ちまわることはできなかったと自分では反省していますが、改めて自分が一番パフォーマンスを出せるところはどこなのか、成果を出して会社に貢献できるところはどこなのかを向き合って考えるいい機会になったと思います。

一般的に家庭もあり、子供もいると安易に転職ができなくなると思います。
それゆえに保身的になるというのはわからなくもないです。
攻めと守りは、その状況により判断しなければいけません。
だからこそ「安心してチャレンジできる」という状況は本当に恵まれていると思います。

今後は(既にですが)同じサイバーエージェントでもAmebaではなく広告事業に関わります。
アドテクノロジーはここ数年で非常に大きいパラダイムシフトが起きており、技術がダイレクトにビジネスにつながるようになっていると感じています。

Amebaで経験した大規模なトラフィックをさばく手法だったり、設計だったり、泥臭いテクニックだったり、Scrumを通じたチームマネジメントだったりを生かして、この新しい波で会社も自分も大きな飛躍をとげたいと思います。


この前行ったハワイ

こんな記事を見かけたので、せっかくなので組織マネジメントに対する私のスタンスを書いておこうと思います。

組織運営はインフラを提供する役割である
※ここで言う組織運営というのは現場以外の役割全てを差します。

生活するためには水道や電気や電車やバスが必要です。
開発者は開発をするために、開発PCやネットワーク、WikiツールやSCMのような開発環境が必要です。
もちろん自分で用意することもできますが、それらがインフラとして提供されていれば余計な手間を考えずに済みます。
他にもQAチームなどの開発をサポートしてくれるサービスがあると、開発品質は上がるでしょう。

組織運営というのはそれらのインフラを充実させることによって、開発者の作業をより効率的に行う環境を整える役割があると考えています。



ただしそれらのインフラを強制すると逆効果になります。

私達は水道水を使うこともできるし、ミネラルウォーターを使うこともできます。
寒くて部屋を温めたければエアコンを使うこともできるし、ガスヒーターを使うこともできます。

同じように開発者はWikiを使うこともできるし、Wordを使うことが必要な場合もあるでしょう。
チームのコンテキストによってgithubやbitbucketではなくsubversionを選択したほうが効率が良い場合もあるでしょう。(そう長くは続かないだろうけど)
コンテキストに応じて様々なツールを組み合わることによりプロセスはチームに局所最適されます。
それが開発効率を上げる一番の手段だと私は考えています。


プロセスの標準化やツール類の矯正は開発速度や効率、創造性を下げます。
なぜなら、プロセスの標準化やツール類の強制の大体の目的は組織運営がチームを管理下に置くことを目的としているためです。



なぜ管理しようとすると逆効果になるのか?

昨今のWEB業界では大量の開発プロジェクトが生まれては消えていく運命にありますが、それらのプロジェクトはメンバーも含めてすべてがコンテキストが違います。
コンテキストが違う大量のチームを管理するのは非常にコストがかかります。

最初は数人のマネージャで管理していればうまくいくと思いますが、急成長する組織ではあっという間に破綻するでしょう。
大量のチームをそれぞれのコンテキストに合わせて、且つ組織拡大のスケーラビリティを保ちながら管理下に置くのは非常に困難です。
だいたいはそこで共通の基準を設けることになります。

コンテキストが違う物事を同じ基準で管理しようとするとどうなるか?
低いレベルの基準で管理しようとすると、組織が大きければ大きいほど最大公約数的な恐ろしく低いレベルでの基準で管理することになるでしょう。
逆に無理やり高いレベルで基準を作ればほとんどの開発チームは管理コストに払う作業に振り回されることになるでしょう。

残念ながら組織運営ができるのは必要なインフラを整えて、見守ることのみだと考えています。
何が必要かは個々のチームの活動により決定されます。
組織運営が用意したインフラを誰も使わなかったら、組織運営側の読みが外れたということになるので、インフラ整備においては明確なゴール設定とその計測方法についてのノウハウが必要になります。

ゲームのシムシティでは個々の住民をコントロールすることはできません。
インフラを整えて見守ることによって都市を発展させる必要があります。
それが組織運営ということだと私は思っています。

完全に管理下に置くのは不可能ですし、無理やり管理下に置こうとするのは逆効果だと考えています。


組織運営において一番重要なこと
人を育成する環境を作ることです。
ツールとかフレームワークはこれっぽっちも問題ではありません。

人を育てるしか方法はありません。
組織のビジョンを伝え、カルチャーを共有し、技術のディスカッションを行い、同じ課題に取り組む。
この環境を整えればおのずと組織レベルは必ず上がるでしょう。

逆にここを軽視すると、経験が浅い開発チームが大量に作られカルチャーは破壊されます。
カルチャーのないチームは成果が出せないので、組織は管理せざるを得なくなるでしょう。
こうしてマネージャが生まれます。
この繰り返しで組織ヒエラルキーは増加していくと考えています。(大企業病の出来上がり!)

私が組織運営に関わる時は「個々のチームは管理できない」という前提で物事を考えます。
「そうはいっても管理しないとうんぬんかんぬん」「とはいえ、好き勝手させるとほげほげ」ではなく「管理できない前提」なのです。
農業を行う時に、天候はコントロールできない前提に立つのと同じです。
管理しないと解決できない問題というのは、その問題以前の大きな問題があります。


管理に頼らない組織運営というのはチャレンジと創造性が必要で、失敗も多くなるとは思いますが私は取り組むべき大きなメリットを持っていると考えています。




マーケットデザイン入門―オークションとマッチングの経済学/ミネルヴァ書房
¥3,150
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なんかの書評を見て勢いで買った。
オークションとマッチングのそれぞれの仕組みをガチの「経済学」で説明している。
数式もバンバン出てくるので、今回は途中でリタイヤした。
一応、キチンと腰を据えて読めば高校生でも理解できると書いてあるので、オークションサイト作る時とかはちゃんと勉強するのにいいのかもしれない。


LEAN IN(リーン・イン) 女性、仕事、リーダーへの意欲/日本経済新聞出版社
¥1,680
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TEDでこの人の講演を見た時は心打たれるものがあったので買った。
女性の働き方として非常に勇気は出るものの、その実行は相当覚悟はいると思う。
しかし、実際に成果を出しているのだからカリスマではある。

不格好経営―チームDeNAの挑戦/日本経済新聞出版社
¥1,680
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当時のブログと同じく非常に読みやすく、人間味を感じる文章だった。
どっかの書評で読んだが、不格好とはいえスタートアップの時点から集まっているメンバーは超高学歴でエリートばかりであることは否めない。
しかし、同時に成果を挙げるためには人材がどれだけ重要なのかを改めて感じる。


起業家/幻冬舎
¥1,575
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自分が入社したのはアメブロがまだ芸能人ブログも始めていない頃で、まさにこの本の時系列をほぼ一致しているので色々思い出したり、裏側をしれたりしてよかった。
ただ、当時の自分は今にも増して本当にしょぼかったなぁという感想がどうしても一番になってしまう。。。


PlanB―不確実な世界で生きのびるための11の法則/東洋経済新報社
¥2,310
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最近よく聞くリーン・スタートアップのプロセスにおいてすばやいフィードバックと事業転換というのは重要な要素だと思っている。
その中で成功しているプロジェクトは最初の事業計画からどれだけ離れているかの事例を紹介している。
しかし、事例紹介ばかりで本としての主張などが少なかったためちょっと物足りない。

普通の人たちを予言者に変える 「予測市場」という新戦略―驚異の的中率がビジネスと社会を変革する/ダイヤモンド社
¥2,100
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最近読んだ本の中ではベスト。
以前、東洋経済の特集で予測市場というワードを見てから何かできるのはないかとモヤモヤしていたが、その予測市場を使ってどういう取り込みが行われて、実際にどういう結果を残しているかという話。
ベストバイの従業員の仕組みやボーイングの航空機開発における予測市場の仕組みの適用などとてもおもしろい。

Software in 30 Days スクラムによるアジャイルな組織変革”成功”ガイド/アスキー・メディアワークス
¥1,680
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スクラムを使って組織を変えるためのガイド。
ある程度スクラムに理解を示しているマネージャなどに読んでもらうといいのかもしれない。
スクラム関係の本は結構読んだつもりですが、少しずつ気づきもあってまだまだ勉強が必要なんだろうなと感じた。


アジャイル開発とスクラム 顧客・技術・経営をつなぐ協調的ソフトウェア開発マネジメント/翔泳社
¥2,100
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Scrumの親と言われ、経営学の世界では有名な野中 郁次郎氏との共著。
知識創造企業とプロセスとしてのScrumとの考え方など非常にアカデミックで読んでいて参考になる。
経営の世界というのは想像もつかないぐらい厳しい世界なんだろうなと想いを馳せつつ、理想を妄想してみたりして刺激になった。
SCRUM BOOT CAMP THE BOOK/翔泳社
¥2,520
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マンガ風のイラストなどで初めてScrumを取り組む際に困るであろうことなどがひと通り説明されている。
これからScrumにチャレンジしたい人はいいかもしれない。
でも、個人的には超入門という印象なので本当にScrumを仕事で使うならもう少し込み入った本を併せて読んだほうがいいのかも。
塹壕よりScrumとXPとかアジャイルプラクティスとか。




本日開催されたAgile Japanに参加して来ました。



少し前にもQCon Tokyo2013に参加しましたし、




そのもうちょっと前にはScrum Alliance Regional Gathering Tokyo 2013にも参加してきました。





今年だけで3つの有料のカンファレンスに参加したことになります。
3つに共通して出てくるのはアジャイルプロセスや自動化テクニックなどシステム開発にいかにアジリティをもたらすかという点でした。

この点でいうと、今の会社(の中のチーム)で取り組んでいる開発(とそのプロセス)はかなり進んだチャレンジをしているんだなということです。

日本の開発業界においてはまだ「Agileの考え方をどうやって組織に入れ込むか」とか、「どうやってアジャイルを始めればいいのか」とかの段階が多いようで、導入後の具体的な振り返りの事例を見ることが少ないと感じたからです。

とはいえ私も日頃サービスの開発をしていて、なかなかうまくいかないことも多く、時には従来のガントチャートなどを使った人月ベースのスケジュール管理に戻してみようかという考えたこともありました。
(「この作業は大体3日ぐらいで終わる(かもしれない)」とか「二人でやれば一日で終わる(かもしれない)」を積み上げてスケジュールに落としこむようなやり方)

しかし、そこには人月ベースの管理の甘い罠が待っています。
ガントチャートなどを使った人月ベースのスケジュール管理は非常にシンプルで管理も楽だし、見た目はスッキリしていて、「スケジュールを作る」ことに対しては非常に楽だからです。

ギリギリで思いとどませてくれたのは過去を振り返った時に、その方式を実際にやってもっと痛い目を見ているのは自分だということを思い出したからでしょう。。。

少なくともこの3つのカンファレンスを受けて改めて感じたのは、今取り組んでいるやり方は従来の失敗を繰り返さないために向き合わないといけないことだし、この先チームと組織と会社がさらにスピードアップできるように今のチームでノウハウを積んでいかないと永遠に開発の効率は上がらないだろうということです。

なんだか元気が出なかった5月病から回復してきたので、さらにスピードアップしていきたいと思います。



グーグル ネット覇者の真実 追われる立場から追う立場へ/阪急コミュニケーションズ
¥1,995
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632ページの大ボリュームに渡って、googleの創業期から上場、法的な問題、大企業化への変遷が描かれています。
急成長期のエキサイティングな働き方から大企業へと変貌した仕事の内容がとても印象的でした。
googleといえども、法律問題やプライバシーの問題、社員の増加によるコントロールの問題などを解決するのは苦労しているようです。

しかし、それでもコンピュータ科学で人を幸せすることや、組織運営も徹底的に科学に基づいた運営をするなどとても参考になるところもあります。
ボリュームがありすぎるのがネックですが読み物としては面白かった。


Mapion・日本一の地図システムの作り方 (Software Design plus)/技術評論社
¥2,709
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全体的に地図サービスの作り方に特化していてあまり得るものはなかった(そういう意味ではタイトル通りですが)


OSSの使い方とか、それに伴う苦労話はもう最近ではWebで事例がわんさか出てくるので、本で紹介されてもインパクト弱い印象。(MapServerとかSolrとかの説明や設定方法にページ割くのは残念)


しかしAjaxを使ったスクロール地図はgoogleが最初だと思ってたら、その一年前からマピオンラボが実用化してたというのは驚く。


最近よく聞く日本は技術はあるが、ビジネスに展開するのが下手というところに通づるのだろうか。


入門 ウェブ分析論 ―― アクセス解析を成果につなげるための新・基礎知識 増補改訂版/ソフトバンククリエイティブ
¥2,625
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これはWebを使ったビジネスを展開する上では最低限知っておきたい知識かもしれない。(今まで自分が知らなかっただけですが、、)


すごくわかりやすく解説されてるし、webプロモーションに必要な知識やテクニックが網羅されていました。


BtoCサービスに関わっていて、知らなかった用語や考え方もあるのでこれからwebプロモーションに関わる人の入門書的な位置づけにも。



Mobageを支える技術 ~ソーシャルゲームの舞台裏~ (WEB+DB PRESS plus)/技術評論社
¥2,919
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少し前に発売されてて読むのが遅くなってしまった。
先のMapionの事例の本と同様にiOSフレームワークの紹介やPerlライブラリの利用方法などが多かった。
最近は本当にWEB技術というのがコモディティ化しているなと感じるぐらいこういうTipsはWebで情報が手に入るので、あえて本で読む必要があるかと言われるとそこまでのインパクトはなかった。


決定版・ゲームの神様 横井軍平のことば ものづくりのイノベーション「枯れた技術の水平思考」とは.../スペースシャワーネットワーク
¥1,890
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私は新しい技術が好きだが、技術だけではユーザーへの価値を実現できないというのも現実だと思っている。
この本で学んだことは枯れた技術を使って新しいものを生み出すという発想で、それを水平思考と呼んでいる。
ちなみに今の会社では横展開(略してヨコテン)と呼んでいるという点で共通点があるかもしれない。

「黒板に雪だるまを書けば、誰もがそれは白いと感じる」という視点や、私も買ってもらった覚えがあるファミコンのロボット「ジャイロ」を開発する際はファミコンでテレビを点滅させて光センサーの代わりに目に埋め込んだ太陽電池モジュール(当時パーツとしては安くなってたらしい)を使うという発想は本当にすごいと思う。

ここでも触れられていたのは「世の中にあるプロダクトのほとんどの機能は不要な機能で、大事なのは他にはない唯一の価値」というところを重要視しているところ。
やはりものづくりはLeanの考え方に行き着くんだなと感じた。

ジャイロについてGIGAZINEで取り上げられた記事があった、、、、
一緒にファミコンで遊んでくれる「ファミリーコンピューターロボット」が発売後25年の時を越えて起動されるムービー


なつい、、、、

Running Lean ―実践リーンスタートアップ (THE LEAN SERIES)/オライリージャパン
¥2,310
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以前読んだリーン・スタートアップは若干抽象的で具体的にどのように実践すればいいのかというところが抜けていました。
この本は実際にリーン・スタートアップを実践する方法論が具体的に書いてあるので、非常に参考になります。

今のチームでは、サービスの改善案を考える時はここに書かれているリーンキャンバスを参考に独自にカスタマイズしたキャンバスを採用しています。
このキャンバスを埋められない改善案はどこかに抜け漏れがあるということを浮き彫りしてくれるのでチーム内でも評判がとても良く、共通認識フレームワークとして活用しています。

もちろんこれを実践したからといって全てがうまくいくわけではないですが、少なくとも成功する可能性を上げられていると感じますし、何よりチームメンバーの共通認識として置かれているので主観による意見や認識のズレなどは少なくできていると思います。



入門Chef Solo - Infrastructure as Code/伊藤直也
¥価格不明
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今のプロジェクトでchef-soloを導入しています。
目的はサーバ設定の自動化もありますが、何よりもこの本で書かれているところの「サーバ環境のメタデータを管理しノードの役割・状態を収束させるオペレーションフレームワーク」としての目的のほうが強い理由でした。
※もちろん同時にgitによるリポジトリ管理も導入しています。

つまり、そのchef-soloを通じてのみサーバ設定を行うことによって「誰が」「いつ」「何を」「どのように」修正したかを管理したかったのです。
hoge.conf_backup20120101_1_02とかの修正バックアップファイルを撲滅したかったのです。
システム障害が発生した時に、さんざん調査した結果誰かがいつの間にか設定を変更したことが原因だったというが本当に度々発生したことの再発防止としてうってつけだと思った次第です。

今まで日本語による実践的な入門レベルの情報が少なかったので非常に参考になる本だと思います。






プロジェクトを進めていく上でちょっとした違和感やいまいちハラオチしない時にちゃんとその場でアンドンがひけるかどうかってすごく重要なんだと思います。


アンドンは生産ラインの脇の通路側の上方に設置され、ランプからは紐が下がっている。あるいは作業者の傍にアンドンを操作するボタンが設置されている。ランプは作業工程毎に設置され、また作業者がすぐに紐を引ける場所に設置されている。
アンドンは流れ作業のような異常を他者に知らせにくい生産ラインにおいて、異常を他者に伝えることを目的としている。
wikipedia



ただ、一人がアンドンを引くと全ラインがとまる(チームの動きがとまる)ことになるので、それがチームにとってコストのほうが上回るようになってきてしまったら、そのチームの人数の限界なんじゃないかと感じています。

もしくは、ちょっと何か動きがある度にメンバーがアンドンを引きまくって全くチームが前に進まないときはそのチームビルドがうまくいってない兆しなのかもしれません。


今日は違和感を伝えてチームの進行をストップさせてしまったけど、ちゃんと振り返りがその場でできて、何か問題でどう解決するかをちゃんと話し合えるので、今のチームはとても強力だと思います。

Scrumを利用していることもあって、スプリント毎のKPTで問題点と改善策を出し合っているので、スプリントの途中でアンドンを引いてチームが止まることは少ないほうかもしれないですけど。


継続的デリバリー 信頼できるソフトウェアリリースのためのビルド・テスト・デプロイメントの自動化/アスキー・メディアワークス
¥3,990
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エンジニアは開発をする上でプログラムを書くことができればいいという時代は既に終わっていると思います。
いかに正確に早く、品質を損なわずに顧客にシステム(サービス)を届けるかが重要で、そのためには何事も追加的に継続的に開発していくプロセスは必須。

そしてそれを実現する上では自動化は避けては通れないので、この本に書いてあることはシステムエンジニアとして習得しておくべき必須のスキルだと思います。
※実践できるかどうか(すべきかどうか、またはどこまでするか)はその時の状況によりますが。

リーダブルコード ―より良いコードを書くためのシンプルで実践的なテクニック (Theory i.../オライリージャパン
¥2,520
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今まで意識していなかった変数の命名などどれほど重要かを考えるいい機会になった。
しかしながら読んだあとも変数名をつけるセンスは相変わらず悪い。

javaの場合、三項演算子はブロックスコープに影響されずに制御ができる便利な機能ですが、使いどころによっては非常に読みにくくなるので、そこでもやはりセンスは問われるんだろうな。

フリー~〈無料〉からお金を生みだす新戦略/日本放送出版協会
¥1,890
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積本からチョイスしてやっと読んだ。
すごくいい本だったけど、ちょっと読むのが遅かった、、、、

アジャイルなゲーム開発 スクラムによる柔軟なプロジェクト管理/ソフトバンククリエイティブ
¥3,570
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時間による管理が紹介されていた。
ただ時間で見積りはできない。あくまで自分たちに残されている時間が見えるようになるだけ。
前回のスプリントでは400時間の作業時間を確保できたので、今はあとhoge時間残されている的な。

Think Simple―アップルを生みだす熱狂的哲学/NHK出版
¥1,680
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とても良い。
チームが小さいことの意味、またそれを実践する強力なマインドについて共感しました。
しかし、誰もがそれを実践できるわけではない内容であることも同時に感じました。
ベクトルと熱量だけしっかりと受け取ってちゃんと自分にも昇華させていきたい



その他
小さなチーム、大きな仕事やRuby on Railsで有名な37signalsでの考え方を日本語訳したPDFです。
良いプロダクトを作るためには何が必要かを紹介しています。
何かプロダクトを作るために重要なのは「ビジョンが合っていること」「少数精鋭であること」の2点だと思っているので、共感するところが非常に多かったです。

How to Change the World ~チェンジ・マネジメント3.0~


私が考えるマネージャーやリーダーの理想像と結構当てはまる。
ブログを書いたり、コミュニケーションしたり、組織に刺激を与えたり。
そのために何が必要と考えて、何を実行すべきかというところが重要。

先日、秋葉原で行われたScrum Alliance Regional Gathering Tokyo 2013でも来日して話が聞けたのでとても参考になりました。




毎年言っていますがあっという間でした。
年々早くなっていますが、当然のように今年も加速度的に一年が過ぎるのが早くなっています。

振り返りブログをまとめていたのですが、プライベートの振り返りまでしていたら全く時間が足りなかったので、仕事面の振り返りのみ記事にしました。
プライベートは年初の目標設定時にでも軽くまとめたいと思います。

今年の仕事をひとことでまとめるとチームでひとつのサービスを作ったという年でした。
サービスというのは一般の会社で言う所の事業でしょうか。(ちょっと規模が違うかもしれないですが)

自分達で考えたものをユーザーに届けることによって、会社としての大きなくくりでの事業に貢献していこうというものです。

ただ、そこでいくつか学びはありました。


・チームビルド


今年のワードの第一位に挙げたい言葉です。
もちろん私がビルドしたわけではありません。
何か運命なのか、もともと自社にいる人達のマインドなのか非常に優秀で前向きなチームに私も参加できたことによって、非常に高いモチベーションで仕事ができました。
個人のスキルも重要ですが、やはりチームというのは重要です。
そして何よりわかったことはチーム人数は少なく、そして結束は固く
これが一番重要。

AmazonCEOジェフ・ベゾスもピザ二枚で足りるチームを維持することと言っています。
画像はチームビルドというものをパターン化させようという試みがすごく面白かったコラボレーションパターンから使いました。


・Scrum導入の障壁と実践の難しさ


今回、新サービスの開発にあたってScrum開発というフレームワークを実践導入しました。
いわゆるアジャイルな開発のフレームワークの一つです。

私自身も本格的に実践したのは初めてですが、非常に効果的であったと思います。
色々といいところはあったのですが、何よりも一番のメリットはチームが「自律的」に効率的な動きを探求していけたというところです。

詳細なプラクティスや工夫はうまくいったものやうまくいかなったものはあります。
それでもおおよそ2週間のスパンでそのプロジェクトの問題は「自律的」に改善されていきました
これが一番のメリットだと感じました。

プログラムも最初に取り組んでいきなりうまくいく事はありません。
「次はもっとうまくやれる」の精神で今後もアジャイルに取り組んでいきたいと思います。



・ワークライフバランスとベンチャーマインドの共存

正直言って、私が今いるチームは勤務時間が長いです。
それは自分達が達成したいサービス(事業)があるからです。

私達はひとつのチームですが、マインドとしては仮想的な会社として仕事をしていると思っています。
この仮想的な会社を成功させることが私達のミッションだと思っているからです。
成功させることができなかった場合、私達は売上を作り出せないので、(仮想的には)給料がもらえないということになります。

しかし、だからと言ってどこまでもプライベートを犠牲にしていいものかという葛藤もあります。
例えば、家族のいる人が家族との時間を削ってまで仕事をしなければいけないのか?

この例の答えとして「プライベートが一番なのは当然」という意見が多いと思うのですが、どうしても私の中で矛盾してしまうのです。

もし、今の会社が潰れてなんの仕事にもありつけなかった場合、家族との時間とか言っている場合ではなく働かないとそもそもご飯を食べることができません
とはいえ、みんながみんなそんなスタンスで働いてたら誰もがプライベート時間なんて持てないのも事実。


FacebookのCOOであるシェリル・サンドバーグは「定時に帰って家族と夕食を楽しむ」が「誰よりもハードワークである」と答えています。

フェイスブックNo.2、シェリル・サンドバーグCOO「私は毎日午後5時半に退社し、家族と夕食を楽しむ。」


「何事もバランスだよね」で片付けられる問題ではないでしょうし、その人が置かれている状況一つで答えは変わると思いますが、ここはずっと向き合っていかなければいけないところでしょう。

※もちろん強制されて長時間労働をしている場合は論外です。



・専門性とコミットメント

今回のチームで意識していることは何に対してコミットメントを持っているかです。
BtoCサービスにおいて専門性は非常にあいまいだと思っています。
プロデューサ、ディレクター、マネージャ、デザイナー、デベロッパー、アプリケーションエンジニア、インフラエンジニアなどなどあいまいな専門性を挙げたらきりがありません。

その中で何に対してコミットメントを持っているのか?そのコミットメントはチームに受け入れられているのか?
エンジニアも事業目線を持つべきかどうかという話が度々ありますが、私はエンジニアは自分のスキルがどう事業に有益かというのをキチンと説明できる必要があると思います。

ということは事業をキチンを理解しておく必要があるので、私はそのへんを意識して仕事をするようになった年になりました。


・システム設計と組織

私は現在の会社での社歴は長い方なので、サービスを作ると言っても単なるシステムを作るだけではもはやなんの手間ではありません。
今まで経験した開発・運用経験から足りないところ、できなかったところ、やるべきことを具現化して実践していけたと思います。

開発のスピードを上げるにはシステム品質は必ず犠牲になります。かといってシステム品質を気にし過ぎていてはあっという間に世間の波に置いていかれます。

私は数年間のBtoCサービスの経験から私が考えるそのバランスを考えて今回は実践したつもりです。
具体的にはシステムの疎結合化やバージョン管理、自動化などですが、これらはもちろん後々のスピードを上げるためには必ず必要になります。

しかし、まだ流行るかどうかわからない時点で実践するにはかなりの労力です。
ここでも私が運が良かったのが、そのような開発への取り組みに対してチームメンバーの価値観が共有できたことだと思います。
これによって、開発への取り組みに労力とコストを惜しまずに実践できたと思います。


まとめ
2012年はまずはサービスをリリース(事業をスタート)させた状態で終わりました。
つまりまだ会社にとっては何も利益を生み出していません。
※もちろんその中で得た経験という意味では社員として会社の資産にはなるかもしれません

個人的にここ2、3年は自分が納得する形で働けていなかったこともあり不安や葛藤が付きまといましたが、2013年に勝負をかけるという意味では非常に重要な年になりました。

2013年の目標はまだ年明けということで、一旦日本酒で今年を締めようと思います。
皆様良いお年を!






最近、会社でアジャイルプロセスというのものが注目されています。
簡単に言うと「一年後の目標を達成する方法を考えるより、2週間後の目標を24回達成する方法を考える」といった感じです。

で、前から思っていたのですが我が家の生活はかなりアジャイルに運営されていることに気づきました。


・ほぼ毎日ゴミを捨てにいく。
一定の量溜まったら捨てに行くのではなく、今あるゴミを毎日捨てています。
このプラクティスによって、家の中のゴミ占拠率が減り、悪臭の原因にもなりません。
赤ちゃん用の使用済みおむつも翌日には捨てているので匂いも気になりません。

・手を洗う時に必ず洗い物をする
ちょっとした洗い物は水につけておいて、あとでまとめて洗うもんだと(私は)思っていたのですが、ほぼ毎回トイレや台所に行くたびに洗い物をしています。
このプラクティスにより、シンクが常にキレイで狭い台所でも料理するときなどの邪魔になりません。

・ちょっと立つたびに子供が散らかしたおもちゃを片付けている
もちろん子供にも片付けさせていますが、ちょっと気づくと少しずつ片付けを手伝っています。
このプラクティスにより片付けるのが面倒になるぐらいの散らかし具合にはならないため、子供も片付けるモチベーションがわきます(多分)
なんとなく部屋も常にキレイに感じます。


などなど、狭い家を以下に効率良く広く使えるかを実践するいいプラクティスですね。
全て奥さんがやってくれている話ですが。



2011年の12月頃に始めてスポーツジムに行ったわけですが、その後3ヶ月ぐらいはランニング+軽い筋トレでジムに通っていました。

が、4月頃から家の周りをランニングするということを覚え、まったくジムに行かなくなってしまったのですが、先週久しぶりにジムに行って来ました。

目的はプールです。



家のまわりをランニングするようになってからも会社帰りに行こうかなと思ったことは何度もあったのですが、家のまわりをランニングする分にはまったくの無料(タダ)ということもあり、わざわざお金を払ってまでランニングマシーンを利用しに行く気にならなかったのです。

だがしかし。

最近、肩のコリがまたひどくなってきて、夕方以降は頭痛がしてまともに仕事ができなくなるまでになってきました。
これはイカンということで、肩こりにもいいという全身運動で定評がある水泳をしにジムに行って来ました。


正直、プールなんて数年ぶりでしたが、、、、
渋谷のコナミスポーツは予想よりもコンパクトでスタッフもしっかりいてくれたので、スムーズに利用することができました。

自分の中では「最初だし流しておくか」ぐらいにしか泳がなかったつもりでしたが、ジムを出たあとの疲労感が半端無かった、、、、

でも、間違いなくいい運動になるので自宅まわりのランニングと併用しつつ今後もちょくちょく続けようと思います。