13年振りの再会
人生も40年生きてくると、
色んな人と出会い、思い出も積み重なっていくもの。
私の20代は、ブライダルの仕事に携わっていた時間が長く、
1年で70組ほどの結婚式を担当してきました。
結婚式という事は、新郎・新婦のお2人と打ち合わせをするという事で、
1年で70組→140人＋時にはそのご両親とに会う事になるのですが、
人数に関わらず、担当したお客様は、
それぞれとても記憶に残っています。
それだけ沢山の人に会って話をし、
それぞれの考え方を聞き、
お客様がこれまで辿ってきた時間を遡って
その人となりを知っていくのですが、
嬉しかった事も、辛かった事も含めて、
今もその時の事をよく思い出します。
その職場を退職してしまった今では、
今の仕事をしながら、なにかふとした瞬間に
お客様の事を思い出すに留まるのですが、
3月のある日、元職場の上司から連絡をもらいました。
なんでも、以前私が担当したお客様が食事に来られるから、
サプライズでお花を用意したいとのこと。
それを私に頼めないかな、と。
そして、良かったら私からお二人へ、
何かメッセージを書いてもらえないかと。
私は自己都合で（自分でお店をしたくて）退職したので、
働かせてもらっていた会社には、辞めるという選択をしたせいで、
もしかしたらもっと時間をかけて恩返しが出来たかもしれないのに、
採用してもらった時の見込み以上に役に立てなかったとか、
心のどこかでそういう気持ちがくすぶる時があって、
今回のように、私が担当したお客様が来てくれるからと連絡をもらえた事が、
とてもとても、嬉しく思いました。
しかも来られるのは、
2006年に挙式をされたお客様。
という事は、13年前！
13年経って、ご夫婦で食事に行こうと、
そのレストランを選んで下さった事もとても嬉しい！！
そして、サプライズで私に花束を作ってと言ってくれた
元上司の心遣いも嬉しい！！
自己都合で退職してしまったけれど、
その職場で働かせてもらっていた事は、
今でもとても自分の糧になっているし、
その時間があるからこそ今があるのだと思っていて、
自分の選んだ道が成り立っていくように、
輝くように、認めてもらえるように、
今を一生懸命生きるのだという気持ちを
心の奥で持ち続けていたので、
元職場から今の私に、
今の私が出来る事で
お客様へのサプライズに参加して欲しいと言って貰えたことが、
とても嬉しかったです。
でも、メッセージを書かせてもらうなんて、
そんな事までして良いのだろうか？と思ったのですが、
言われるままに、
お二人へ伝えたい事を小さなメッセージカードにしたため、
花束に添えてお届けしました。
その後は、お店で作業をしながら、
あー、もう到着された頃かな、、、今頃食事をされてるかな、、、
などと考えていたのですが、
その数時間後、作業中にふと顔をあげると、
前に車を止めて、こちらへ歩いてくるご夫婦が。
「いらっしゃいませ･･･？」
と声をかけると、
「お久しぶりです。」
との言葉。
なんと、13年前に担当したご夫婦が、
元職場でお食事をした後、
お店に立ち寄って下さったのです。
花束もびっくりしたけど、
メッセージを見てもっとびっくりして、
お2人で会いたいねと話しあって、帰りに立ち寄って下さったそう。
車の後部座席には、
13年前には会えなかったお二人の可愛いお子さんが、
お食事を終えてすやすやと気持ちよさそうに眠っていました。
この13年の間の事をお互いお話しして、
またこうして会える事がとても嬉しいと心底思い、
この機会を作ってくれた元上司の心遣いが全ての始まりだと思うと、
感謝してもし尽せないくらいでした。
自分の進んできた道は、
自分勝手でも、独りよがりでもなかった。
そう思えた、贈り物のような出来事でした。
なんだかちょっと想いが強くて重たい文章ですが(笑)、
でもそれくらい、自分の選んだ道を1人で歩くのは、
ちょっとした事でぐらついてしまうくらい、
不安だらけなのです。
13年の時間を一瞬にして繋いでくれたお花。
担当した私に、お花を用意してと声をかけて下さった事、
そしてこのお花を受け取って会いに来て下さった事、
本当にその日起こった全てに、
ありがとうございました！と言いたい！！
この日の嬉しかった気持ちのおかげで、
まだまだしっかりと踏みしめて、
前に進めそうです。
ありがとうございました。
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