(※2018年の話です)

私はスペインの病院に卵子提供を申し込み、無事、初診を受けることができた。

初めてのスペインで、英語もろくにできないのに、よくやったもんだと思う。

でも、もう安心。

夫の精子を預けたので、あとはドナーの方が現れるのを待つだけ。

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初診から一か月ぐらい経ったころのこと。


仕事が終わってスマホを見たら、海外の電話番号から着信履歴があった。

ギクッとした。病院からかな…?

なんだろう、、なにかあったのかな。。怖ええ。

留守電メッセージを聞いてみると、女性が英語で何かいーっぱいしゃべってる。

緊張した声だったし、ネイティブっぽくない発音だし、まったく何を言っているのか理解できない。

「姉さん、事件です」高嶋政伸の声が心のなかで響きわたる

英語が喋れないわたしは、電話を折り返すことができない。

何がおこったのだろう。なんの事件だろう。

まったく不明。

メールで質問してみようと思ったら、病院からメールが届いているのに気が付いた。

電話したけど繋がらなかったからメールしたよ…という事が書いてあり、

電話した理由は、夫の血液検査(遺伝的適合性試験)の結果がでた、とのこと。

そうそう、同じ遺伝性の病気を持っていないドナーの方を選ぶため、夫が検査していたんだった。

問題は、そのあと書いてあったことだ。

ドクターが私の夫に電話して、直接結果を説明したいと言っているそうなのだ。

……私の夫は、英語チンプンですけど!?

しかも、〇月〇日〇時に電話していいか?と時間指定までしてある。イヤイヤその時間、平日で旦那は仕事中。

一瞬、仕事中に海外から電話がかかってきて英語で対応している夫の姿を想像してみた。
マジで、クールすぎる。

妄想は終わりにして、私は、ネットで電話越しに通訳してくれるサービスを提供している所を探してみた。

でもこれは、医療通訳だし。探すの難しいし、お金は高いし。

英語を話せる友達はいるのだが、夫は極度の人見知りで、私の友達に1人として会ったことがない。

それに、子供が授かれるか分からないのに、卵子提供の事を人に言うのも、なんだかなぁ。

結果、私はダメ元で検査結果をメールでもらえないかと、病院に返事を書いた。

いいですよ。との返事。

なんだよぉ~

ホント、ドキドキする。