「実はさぁ、風のうわさで面白いものが板橋区にあるってきいて…」
「なにそれ!?」
「わけのわからない所に、なんか不思議なものがあるらしく。。」
「それだけじゃ意味わかんないから!!」
「いやっ!俺もわかんない。けどとにかくウケルらしい。。」

こんな意味深な感じで、うちらはとにかく面白いものがあるという板橋区の高島平に、久しぶりにチャリをこいで向かったんだ!

「なんかよくわかんないけど、いけばわかるらしい。。」
「けど、わくわくすんじゃん、こーゆーの。小さい頃ってよく、こういった探検したよな!」

久々に感じた!
綺麗な景色、おいしい食べ物を求めて旅をするのももちろん最高だけど、こういった何が出てくるか分からない、少なからずの恐怖まじりの変な気持ち。。
うちらはわくわくを抑えながら、めいっぱいチャリをこいだんだ!

「確かこの辺のはずなんだけどなぁ。」

遠くから

「ただ大きい道路があって、何の変哲もな…んっ。んんっっ!!!」
「どうした!?何か見つけたの?」

近づく

「ちょ、ちょっと何あれ?何か出てる!!!」
「もっと近く行ってみようぜっっ!!!」
「うわぁぁああ~~」

正面

「マ・マンションから、、」


『親指!!!!!』


『ちょーうけんだけど、何あれ!何の意味があんの!!がははっ!!』
『ちょっと向こうがわ行って、間近で見たくねぇ!?』

下は居酒屋

「えっ!もっと立体感あるかと思ったら…薄っっっ!!」
「ちょっとこれ登ってみようぜ!」
「え~いいのかな。。」
「大丈夫でしょ~ちょっとぐらいなら!!」


マンション玄関

「さぁ、ここが入り口みたいだな!なんだかアドベンチャーな気分になってくるね、うひひ。」
あとで聞いたが、ここは通称:親指マンション(そのまんまっ!!)
「何か不気味…恐い事でもあったりして、、、」

少々の不安と、胸の高鳴りを感じながら、、

素敵な階段

「素敵な階段。。」

2階までゆっくり登ると、出てきた!!!裏側がっっ!!


『ど~~~~んん!!』

裏側!!!

『うぉぉおお~』


『…まじ普通…』


なんだか期待はずれ、、損した、、朝早くから来た結末がこれか!?
いやっ、損なんかしていないよ!こんなにわくわくして、子どもの頃に戻った気分で、
こんなに遊ぶなんて、めったにできないっしょ!!


親指だけきりとられてるから、なんだか不思議で少し不気味…
って、最初は思ったけど、実はこの親指の意味は、
『WELCOME』そう!ヒッチハイクでなんかで使う、あの素敵な親指の意味がこめられているらしい。
(向かいの焼肉屋のおばちゃん談:(笑)

「なんだよすげぇかっこいいじゃん!!」
「朝からいい気分になったね、最高!!」
「こんな時はポーズ決めたくなっちゃうっしょ~~」


GOOD

「いやぁ~よかったよ!」「なっ!」
「今度はさぁ、俺がすんごい心から熱くなれるもの。。こんな物を一緒に探しにいきたいんだけど。」
「なんだか面白そうじゃん。連れてってよ!!」