クリーニング屋の
新しいとこ、
安かったけ、
開拓したったい。
そしたら、
若いお姉ちゃんがくさ、
こう
言うたんよ、
『じゃあ今日、
初めてなので、
会員証つくりますので、
おとうさん、
こちらへ、お名前などを
お願いします。
』……。
え!?
俺?
後ろを確認したが、
守護霊以外は
誰もいない…。
聴こえていないふりをして、
氏名や住所などを
記入し、
たまっていた、
カッターシャツを、
とりだしはじめると、
『わぁ!
おとうさん、
だいぶ
たまってますね~!
』おとうさん?
【確かに、
おいらにゃ、
子供がいるが、
今は、
会社帰りの、
ひとりの
普通のおっさんやがな…。】
【あんた、
子供が見えるんか?】
【それとも、
仕事帰りで、
疲れてるおいらが、
老人に見えてて、
彼女なりの
気遣いで、
『おとうさん』と
言っているのか?
(言ってくれているのか?)】
【まさか
店舗に、
そういうマニュアルが
あるのか?】
そんな事を
考えながら、
後は、
何を話したかは、
覚えているはずもない。