忙しさが重なると、
頭は動いているのに、心が置いていかれる感覚になることがある。
やるべきことは分かっている。
判断もできる。
でも、誰かの話を深く受け止める余白がない。
仕事でもミスをしてしまう。
普段、人の相談に向き合う仕事をしている自分でも、
そういう状態になる日は普通にある。
それは怠けているからでも、
冷たくなったからでもない。
感情の処理が、まだ追いついていないだけだ。
人は、
考えることと感じることを同時には処理できない。
考えることが多すぎると、
感じるほうは一時的に止まる。
その状態で無理に誰かに向き合うと、
言葉は出ても、温度が合わなくなる。
だから私は、
「今は感情が追いついていない」と感じたら、
あえて人と距離を取ることがある。
それは逃げではない。
感情を雑に扱わないための選択だと思っている。
感情は、押し込めると鈍くなる。
置き去りにすると、後から形を変えて戻ってくる。
ちゃんと扱うには、
時間と静けさが必要だ。
もしあなたが、
「今日は誰かの話を聴けない」
「優しくできない自分がいる」
そんな状態に気づいたら、
自分を責める前に立ち止まってほしい。
それは、人としておかしいサインじゃない。
ちゃんと感じて生きている証拠だ。
感情が追いつくまで待つ。
その余白が戻ったとき、
人はまた自然に、誰かに向き合えるようになる。
無理に進まなくていい日も、
生き方の一部だ。