元旦からパチンコ屋へ行って、誰もいない店で打っていたら、後から入ってきた別の客になぜか隣に座られた、という話を聞いた。
それを聞いてふと思い出したのが、ガラガラの映画館の席に座席指定で座っていたら、なぜか別の客が隣の席に座ってきた、という先輩の話。
チケットを購入するとき受付の座席選択スクリーンで席状況をチェックできたはず。どこの空席でも選べたのに、隣をピンポイントで指定してくる不思議。。(真ん中の席が観やすいと言っても、普通一つくらい席を飛ばすものではないだろうか?)
世の中には、少なからずこういうタイプの人がいる…?
卑近ながら私のケースも。とある電車で窓際の指定席に座っていたら、騒々しい女性集団(60代くらい)が途中駅から乗車し、隣の通路側の席と通路を挟んだ向こう側の二(窓・通路側)席、またその前列の一部席を埋めてしまったことがあった。その車内にはほぼ私とその人たちしか乗っていなかったのにである…(車内全体でも5~6人ほどがパラパラと離れたところに座っていただけだった)
中年女性の方々はこちらのことなど全く気にしていない様子で駅弁を食べたり、通路、前の席をとび越えて大きな声で話したり大笑いしていた。
ただこれは自動券売機によって自動的に割り当てられたことが原因でしょうから相手に非はなく、こちらが迷惑しただけ。
私の件は別にしても、前の二例については不可解です。
なぜなら人には、半径約1メートル以内に近づかれるとストレス(緊張)を感じる生理反応があるはず。俗に言うパーソナル・スペース。これは人が動物である証拠で外敵から身を守るための自然な防衛本能です。
それなのにこの反応を無視した選択をする人がいるものだからこちらとしても違和感を感じるわけです。
近づいた理由は訊いてみないとわかりません。しかし、近づかれた側としてはそんなよくわからない人とはできる限り関わりたくないと思うのが本音でしょう。ふつうではない違和感を感じる以上、余計に警戒心も生まれている。
むしろ距離を取りたいはずの人同士が、たった一つの選択肢を取ることで隣(距離を取れない)同士になる状況が発生してしまう。そのチョイスをする不可解さ…
ですから推測するしかないのですが…
(あくまで推測です)
・完全にこちらを見下し敵だとも認識していない
・縁起担ぎ(パチンコの場合、負けている人の隣席はよく出るといううわさがある)
・絶対的な席への拘りなのか…
・(ナンパ等)何か企んでいる人たちなのか…
・誰かに絡みたいだけなのか
・自分の存在を誰かに印象付けたいのか
・もはやそういう人。極端に他者との距離を認知しない/できない?
機械が自動選択する場合は、座席の優先順位の設定を変えるだけでよくても、相手が人となるとそうもいかない。他人の頭の中の設定を変えるわけにはいかないので。
望んでもいないのに隣人にさせられてしまう不幸がこの世にはあり、いくらイエス・キリスト様に「隣人を愛しなさい」と言われても、この場合は、最後に愛する者になってしまう、ことがほとんどのようです。
勇気をもって、「向こう、席空いていますよ」と言ってみるしかないのか。しかしなかなかできることではないし。自ら距離を取る以外ほとんど手立てがない気がする。
(おわり)