魚突きで、深く海底まで潜ってから浮上する時、同じ深さでも「苦しい時」と「苦しくない時」があると思いませんか?
自分の場合、何か一つのことに集中している時は苦しく感じません。
例えば「フインのしなり」に意識を集中して、上手く水をキャッチして後ろに押し出しているイメージが頭に浮かぶような時ですね。
他の人に聞いてみても「肺の中の空気が膨らんだり縮んだり移動するイメージをしている」「水の粒子が自分に当たって流れていくイメージを持っている」とか、何か一つのことに集中して息を長く持たせる工夫をしているようです。
現代人は、複雑になった世の中を生きていく為に「マルチタスク」が当たり前になり、そのせいで集中力が昔に比べて落ちたと言われています。
マルチタスクは脳の中で膨大なエネルギーを使います。
沢山のエネルギーを使うので直ぐにガス欠になって集中力が続かないんですね。
だから素潜りをしている時、何か一つのことに集中すれば脳の酸素消費量は抑えられ、結果的に苦しい感情を湧き難くする事ができます。
潜行しながら魚を探して、一緒に潜っている仲間に良い格好を見せようとか、今日の晩のおかずは何にしようかな、と色々と考えてしまうと、結果的にマルチタスクモードに突入して苦しいという感情が湧き易いという事です。
何も考えないのが究極の状態ですが、なかなか人はその領域にたどり着く事ができないので、たったひとつの事だけ考えるようにすれば苦しさを先送りにできるようです。
集中しまくって「どうやって魚を捕ったか覚えていない」と言う強者魚突き師もいますからね。
彼はそれを「ゾーン」と言っていましたけど、訓練すれば結構な頻度で入れるそうです。
苦しくないけど、魚を捕った事を覚えていないのは満足度的には微妙なとこですが(笑)
素潜りはとてもシンプルで、色んな事を削ぎ落とした方が上達の近道なんでしょうね。