あの頃の私は、お金のことが本当にどうでもよかった。
財布の中にいくら入っているかも知らない。
月末に通帳の残高を見て「えっ?」と驚く。
カードの引き落としができなくなって、ようやく「やばいかも」と思う。
でも、翌日にはスタバでラテを飲みながら、「まあ、なんとかなるでしょ」とSNSを見ていた。
…なんとか、なりませんでした。
■貯金ゼロ、借金120万。崩れていく日常と心
当時の私は、個人事業を始めて2年目。
SNSを通じてお客さんも少しずつ増え始め、
「やっと軌道に乗ってきた」と思っていた矢先でした。
ある月、クレジットカードの引き落としができず、電話がかかってきた。
その後立て続けに請求が重なり、気がつけば借金は120万円を超えていました。
正直、頭が真っ白になりました。
「なんでこうなったの?」
「仕事してるのに、なんでお金が増えないの?」
「私は一体、何のために頑張ってるの?」
何が悪かったのかもわからない。
ただ、いつも心のどこかで、「私はお金に縁がない」と思っていた。
お金に関して考えるのが怖くて、ずっと“無意識”に生きていたんです。
■気づけば、すべてが「曖昧」だった
生活も、仕事も、お金も、全部が「なんとなく」。
やりたいことはあるのに、なぜか形にならない。
頑張っているのに、成果につながらない。
でもその時は、それが“普通”だと思っていました。
「忙しいからお金のことまで手が回らない」
「数字とか、苦手なんだよね」
「細かく管理するのって、窮屈でイヤ」
そんなふうに自分を納得させていたけれど、
本当は、ただ自分の現実から逃げていただけでした。
■自己理解ノートとの出会い
転機が訪れたのは、ある先輩経営者との何気ないランチのとき。
「ねえ、あんたって“自分のこと”ちゃんとわかってる?」
突然そう聞かれたんです。
思わず言葉が詰まりました。
え? 自分のこと? わかってるはず…でも、本当はわかってない。
「お金の管理ができないのも、やりたいことがぼやけてるのも、“自分の輪郭が曖昧”だからなんだよ」
「まず、自己理解を深めて、思考と言葉と数字を“整える”のが先」
そう言って手渡されたのが、1冊のノート。
その人が実践していた“自己理解ノート”でした。
■ノートに「感情」と「お金」を書く日々
その日から、私は毎朝、ノートを開くことに決めました。
最初に書いたのは、ただの感情のメモ。
今日、なんかモヤモヤする
急に涙が出てきた
インスタ見て焦った
こんな“心の声”を、そのままノートに書き出す。
そして、その下に「今日使ったお金」と「その時の気持ち」も書きました。
スタバ580円 → 疲れてて自分に甘くしたくなった
コンビニでお菓子1,000円 → 寂しさを紛らわせたかった
講座代38,000円 → 自分の価値を高めたかった(でもちょっと不安)
…書いていくうちに、気づいたんです。
私のお金の使い方には、必ず「感情」がセットになっていたことに。
■自分のパターンを知ったことで、変わったこと
書き続けることで、少しずつ、自分の「無意識のクセ」が浮き彫りになってきました。
疲れると甘いものを買う
不安になると買い物したくなる
SNSで誰かと比べた後に、何かを申し込むクセがある
つまり私は、感情に支配されたままお金を使っていたんです。
自己理解ノートを続けることで、
「本当に欲しいものは何か?」
「何にお金を使うと自分が満たされるのか?」
「そもそも、なぜこの仕事をしてるのか?」
そういった問いと向き合えるようになりました。
■お金との関係が“整った”。その結果…
ノートを続けて3ヶ月。
私は、初めて自分の中に「芯」が通ったような感覚がありました。
・意味のない支出が減った
・「今は投資すべきかどうか」が判断できるようになった
・売上をあげることが“怖くなくなった”
そして、半年後。
借金はすべて完済。
当時の私には考えられなかったけど、
今は月収7桁を安定して出せるようになりました。
しかも、ガツガツ働くことなく、心地よさを保ちながら。
■ノウハウまとめ:再現性のある3ステップ
私が実践した“自己理解ノート”は、シンプルな3ステップです。
✅ STEP1:感情を言語化する
その日の気持ちを、素直に書くだけ。「なんとなく不安」でもOK。
✅ STEP2:使ったお金を記録する
支出と、そのときの感情をセットで書く。金額だけでなく“理由”が大事。
✅ STEP3:振り返り→パターン分析
1週間ごとに、自分の「使いグセ」「思考グセ」を振り返る。気づきは一言メモでもOK。
このステップを繰り返すことで、
「自分を客観的に見る目」が育ち、
お金の使い方が変わり、思考も整っていきます。
正直、借金していたあの頃は、毎朝が地獄でした。
目が覚めるたびに、現実から逃げたくて仕方なかった。
でも、あの苦しみがあったからこそ、今の私があります。
そして今、同じように悩む誰かに、
「大丈夫、ちゃんと変われるよ」と伝えられるようになった。
だからどうか、この記事を読んだあなたが、
自分を責めるのをやめて、
まずは1冊のノートを手に取ってくれたら嬉しいです。
借金があっても、貯金がなくても、数字が苦手でも大丈夫。
“自分と向き合う力”があれば、人生は立て直せます。
それを、私は身をもって証明してきました。
あなたの未来も、きっと大丈夫。
一緒に「整えること」から、始めていきましょう。
【筆者補足】
※今回は「自己理解ノート」という表現を使っていますが、一般的にはモーニングページやジャーナリングといったものを、今回のストーリー用に置き換えました。
もしご興味がありましたら、YouTube等でモーニングページやジャーナリングを検索されると良いかと思います。
筆者のボクも毎日実施しているものですが、人生が大きく変わっていくものですのでぜひ試してみてください!