そんなに稼いでるのに、なんで不安なの?
「お疲れ~!いやぁ、今日も仕事ハードだったわ」
友人とのランチ。
私はカフェラテを飲みながら、
仕事の愚痴を軽くこぼしていた。
「でもさ、あなたの収入って、結構増えてるよね?」
友人がさらっと言った。
「うん、まぁね」
実際、去年に比べて収入はかなり増えてる。
仕事も安定してるし、貯金もそれなりに増えてる。
「すごいよね~」
「稼げてるなら、将来も安泰じゃん!」
友人は笑顔で言ったけど、私の心はモヤモヤしてた。
「…なんでだろう?」
収入が増えた。貯金もある。
なのに、なぜか不安が消えない。
その理由に気づいたのは、
後日、カード明細を見たときだった。
カード明細を見た瞬間、冷や汗が出た
私は普段、支払いをクレジットカードでしてる。
「ポイントもつくし、効率いいし」
そんな軽い気持ちだった。
でも、ある日、
カード会社から届いた明細を見たとき
——ゾッとした。
デパートで買った高級スーツ:58,000円
旅行のホテル代:120,000円
おしゃれなレストランでのディナー:18,000円
コンビニでの小さな買い物(積み重なった金額):8,000円
合計金額:204,000円
「……えっ?」
一瞬、目を疑った。
「なんで、こんなに使ってるの?」
何か大きな買い物をしたわけじゃない。
でも、細かい出費や、
「これくらいなら大丈夫」
って思って使ったお金が、
いつの間にか膨れ上がってた。
「…やばい、払えるかな…?」
収入は増えてるのに、手元にお金が残ってない。
このまま支払いが続いたら、貯金が一気に減る。
一気に背筋が寒くなった。
なんで、こんなに使ってしまったんだろう?
不安になって、今までの支出を振り返ってみた。
・「みんなが買ってるから」って、ブランドバッグを買った
・「自分へのご褒美」って言って、高級スパに行った
・「友達が行くから」って、無理して旅行に行った
・「特別な日だから」って、おしゃれなレストランを予約した
一つひとつは悪くない。
むしろ「いい経験」だった。
だけど——その裏にあったのは、
「自分に対する不足感」だった。
"足りない"と感じていたから、満たそうとしていた
私は、収入が増えたことで、
「これでやっと安心できる」と思ってた。
でも、実際には…
・ブランドバッグを買っても、まだ満たされない
・高級ホテルに泊まっても、翌日には不安が戻ってくる
・友達と同じものを手に入れても、虚しさが残る
結局、「足りない」っていう感覚が消えないから、
お金を使って埋めようとしてた。
だけど——それは絶対に埋まらない穴だった。
収入が増えても不安が消えない理由
本当に足りないのは、お金じゃなかった。
・誰かに認められたい
・安心したい
・自分の価値を感じたい
私が本当に欲しかったのは、
ブランドバッグや高級スパじゃなくて、
「自分に自信を持てる感覚」だったんだよね。
お金を使うことで、
「私は豊かだ」って思いたかった。
「他の人よりも上にいる」って思いたかった。
でも、それって一瞬だけ。
お金を使った瞬間は満たされても、
翌日にはまた「足りない」って感じちゃう。
だから、またお金を使って、不安を埋めようとする
——その繰り返し。
「不足感」を埋めるために必要な3つのこと
私がその「悪循環」に気づいたとき、
ようやく「不安の正体」に向き合えるようになった。
① 「本当に必要なもの」を見極める
「これを買ったら、本当に心が満たされる?」
「これがないと、本当に困る?」
そう自分に問いかけるようにした。
答えが「NO」なら、買わない。
② 「見栄」を手放す
・他人と比べるから不安になる
・他の人より劣ってると感じるから「埋めよう」とする
だからこそ、
「他人基準」でお金を使わない。
「自分が本当に必要だと思うもの」にだけ使う。
③ 「お金で解決しない」方法を持つ
・ストレス解消 → 買い物 → 後悔
このループをやめるために、
「お金以外で自分を満たす方法」を持つ。
・ゆっくり読書をする
・コーヒーを淹れて、深呼吸をする
・家族と一緒に過ごす
「安心」や「満足」は、
お金じゃなくても手に入る。
不安が消える瞬間
ある日、デパートに立ち寄ったとき、目に留まったブランドバッグ。
「限定品・ラスト1個!」
以前なら、
「買わなきゃ!」って思ってたと思う。
でも、その時、私は自分に聞いたんだ。
「これ、本当に必要?」
——答えは「NO」だった。
スッと背筋が伸びた気がした。
「これがなくても、私は大丈夫だ」
そう思えたとき、ようやく「不安」が静かに消えていった。
収入が増えても不安が消えない理由
それは、「自分に自信がないから」、「本当の満足を知らないから」。
お金で不足感を埋めようとするのをやめたとき
——心が軽くなり、本当の「安心」が手に入った。
「足りない」のではなく、
「もう十分持っている」
そう思えた瞬間、
「収入が増えたのに不安が消えない」
——その状態から、抜け出せたんだ。