「えっ…カードが使えない…?」
まさか、
自分がこんな状況になるなんて
思ってもいなかった。
売上はあるし、
事業も軌道に乗っているはずなのに、
レジの前で
「決済エラーです」
と言われた瞬間、
顔が一気に赤くなった。
後ろに並んでいる人の視線が突き刺さる。
「この人、カードの限度額超えたのかな?」
「もしかして、支払いができないほどヤバい状況?」
頭の中が一気にパニック状態になる。
「え、待って…利益は出てるのに…どうして!?」
実はこれ、
利益が出ているのにキャッシュが不足している典型的なパターンなんです。
「売上がある=お金がある」
と思い込んでいる人ほどハマりやすい、
まさに「事業の成功が裏目に出る瞬間」でもあります。
今回は、
そんな「利益が出てるのにキャッシュが足りない問題」
のリアルなケースと、
どうやってこの状況を防げるのかについて詳しく解説します。
事例①:「利益はあるのに現金が足りない!」のリアルな体験談
ある女性起業家の話です。
彼女は30代で、
SNSを活用してオンラインスクールを立ち上げました。
マーケティングがうまくいき、
毎月50万円以上の売上を安定的に出していました。
「売上は順調だし、もう経済的には心配ない」
と思っていた彼女。
でも、
ある日カフェで友人とランチをしたとき、
支払いのときに「決済エラー」が出たんです。
「えっ?そんなはずない…」
その場では友人が支払ってくれたものの、
その後カード会社に問い合わせたら
「残高不足」
と言われて衝撃を受けたそうです。
「でも、売上は毎月50万円あるのに…なぜ?」
原因は、
「利益はあっても現金がなかった」
から。
キャッシュ不足の原因:
- 売上はあるけど、クライアントの支払いが遅れていた
- 広告費や外注費をカード払いにしていたため、実際に現金が手元にない
- 納税や経費の引き落としが月末に集中していた
つまり、
「売上=手元のお金」ではなかったんです。
売上が上がっている=お金に困らない
と思い込んでいた結果、
「利益はあるのに、現金がない」
という状況にハマってしまったんですね。
事例②:「税金の支払いで資金ショート」
もう一つ、
こんな事例があります。
あるフリーランスのデザイナーさん。
毎月の売上は100万円を超えていて、
年収ベースで1000万円以上。
生活も安定してきて、
ビジネスも順調そのものだった。
でも、
そんな彼女に危機が訪れたのは4月のこと。
税金の支払いをしようとしたら、
「口座残高不足で引き落としができません」
と連絡が来た。
「えっ…そんなはずはない…」
口座を確認すると、
確かに残高が足りない。
実は、
クライアントからの入金が遅れていたのが原因だった。
でも、
納税額は前年の利益を元に計算されているため、
「手元にお金がないから払えません」では済まない。
結果、カードの支払いもできなくなり、
数ヶ月間、生活もギリギリの状態になってしまった。
キャッシュ不足の原因:
- 税金や社会保険料の支払いが急に発生
- クライアントの入金が遅れていた
- 売上が「将来入ってくるお金」だったため、現金がなかった
「お金はあるはずなのに、払えない」
この違和感が生まれるのは、
「売上=現金」ではないからなんです。
利益が出ているのにキャッシュ不足になる「3つの原因」
① 売上はあるけど、現金が入ってきていない
- クライアントの入金が遅れている、もしくは掛け売りになっている
- 手元に現金が入ってこないのに、経費や広告費は先払い
② 広告費や外注費のカード払いが膨らんでいる
- 「売上が上がったから大丈夫」と思って広告費や経費を増やしすぎる
- 実際に入金される前に資金がショート
③ 税金や社会保険料の支払いが一気に発生
- 利益が出た後に、税金や年金・保険料の支払いが発生
- 「稼いだお金」が思ったよりも手元に残らない
キャッシュ不足を防ぐための3つのルール
① 「売上」ではなく「キャッシュ」を管理する
- 「いくら売れたか」ではなく「いくら現金が入っているか」を把握する
- 口座の残高を毎週チェック
- クライアントからの入金日をしっかり確認
② 売上の〇%を「キャッシュ用口座」に先に移す
- 例えば、売上の20%を「キャッシュ用口座」に確保
- 「見せ金」ではなく、実際に使えるお金を確保する
③ 広告費・外注費を「収入が確定してから」使う
- 売上が入ってくる前に広告費や経費を先に使わない
- 必要以上の投資は控える
利益=キャッシュじゃない!
- 売上=お金がある、ではない
- 「手元にある現金」をしっかり管理する
- キャッシュフローを意識して資金をコントロールする
「利益はあるのにカードが止まった…」
これって、
実はビジネスが成長した証でもあります。
でも、
売上だけに気を取られていると、
キャッシュ不足で痛い目を見ることに。
「売上」ではなく「現金」に意識を向けることで、
「稼げているのにお金がない状態」
から抜け出すことができます。
利益も出ている。
キャッシュも安定している。
そんな「余裕のあるビジネス」に変えていきませんか?