「今月も赤字…何を削る?」
「今月もまた赤字か…」
レシートを片手に、ため息をつく。
毎月の収支をノートに書き込んで、
マイナスの金額を見つめながら考える。
「何を削ろう…」
✅ スマホ代? → すでに格安プランにしている
✅ サブスク? → 必要最低限にしている
✅ 交際費? → ほとんど使ってない
「じゃあ、食費か…」
一番調整がききやすくて、
削ればすぐに効果が出るのが食費。
スーパーで安い食材を選び、
見切り品コーナーをチェックし、
お肉は特売の時にまとめ買い。
「食費を減らせば、きっと楽になるはず…」
――そう思っていた。
でも、気づいたら家の中の空気が
少しずつ変わっていった。
「節約した分だけ、家庭がギスギスしていった」
ある日の夕食。
家族全員が黙ったまま、
目の前の料理をつついている。
✅ 野菜中心のメニュー
✅ 味付けは薄味
✅ 肉や魚はたまにしか出ない
「美味しくないわけじゃないけど…なんか物足りない」
夫がそうポツリと漏らした。
子どもはおかずを残して、
「お腹すいたー」と言いながら
お菓子を探しに行った。
「節約してるんだから、文句言わないでよ!」
そう言いたくなるのをグッとこらえる。
だけど、
毎日のように家族が不満そうな顔をしていると、
だんだんイライラしてくる。
「こっちは頑張って節約してるのに…」
「食費を減らしてまで家計を守ろうとしてるのに…」
感謝どころか、
「またこれ?」
「もっとガッツリしたものが食べたい」
そんな反応をされると、
「私ばっかり我慢してる…」という気持ちになる。
「食費を削ると、健康も悪化していった」
節約を始めて3ヶ月。
なんとなく体がだるい。
夫も、「最近、疲れやすくなった」と言っている。
「栄養不足かな?」
そんなはずはない――
野菜はちゃんと食べているし、
安いけれどバランスも考えているつもりだった。
でも、ある時、
子どもが学校からもらってきたプリントに
「鉄分不足による貧血や体力低下に注意」と書かれていた。
「…もしかして?」
改めて冷静に考えてみた。
✅ お肉や魚 → 高いから減らしていた
✅ 牛乳やヨーグルト → なくてもいいと思っていた
✅ 卵 → 1日おきにしていた
――たしかに、栄養が不足しているかもしれない。
節約に夢中になるあまり、
「栄養」 という一番大切な部分を
無意識に削っていた。
「節約しすぎると、メンタルにも悪影響が出る」
ある日、夫がこんなことを言った。
「最近、子どもがイライラしてる気がする」
思い返してみると、
宿題をやっている時に集中できなかったり、
ちょっとしたことで癇癪を起こしたりしていた。
「もしかして…?」
調べてみると、
食事の栄養不足はメンタルにも影響する
という記事が出てきた。
- 鉄分不足 → イライラしやすい
- たんぱく質不足 → 集中力の低下
- 炭水化物不足 → 疲れやすさ
「節約しなきゃ」
その思いが強すぎて、
家族の健康や精神面を
犠牲にしていたことに気がついた。
「食費を“正しく”見直す方法」
節約をするなら、
「食費を削る」んじゃなくて
「食費を整える」 が正解だった。
ポイントはたった3つ。
① “無駄な出費”を見直す
✅ 安いからといって、使いきれない食材を買わない
✅ お菓子やジュースを控える(その分栄養のあるものを買う)
✅ 調味料や加工食品を減らす
→「必要なもの」と「欲しいもの」を明確にする
② 安いけど栄養価の高いものを選ぶ
✅ たまご → たんぱく質が豊富でコスパ最強
✅ 納豆・豆腐 → 低価格で栄養バランスが良い
✅ 鶏むね肉・豚こま → コスパ良く、たんぱく質が取れる
→ 価格だけでなく「栄養価」も考える
③ 週に1回は「ガッツリしたメニュー」を用意する
✅ 週末は焼肉 or カレー or ハンバーグ
✅ 特別な日は、お寿司やステーキを楽しむ
「毎日は無理でも、週に1回 なら、心の満足度が上がる」
「節約するなら“健康”と“満足度”を優先しよう」
節約を頑張っていた頃、
私は「お金を減らす」ことばかりに集中していた。
でも、本当に大事なのは、
「健康と満足度を保ちながら賢く使う」 ことだった。
- 家族が笑顔になる食事
- 体が元気になる食事
- 心が満たされる食事
これがあってこそ、節約が意味を持つ。
「節約しながら豊かに暮らす」
「無理に削らなくてもいい」
「食費は家族の幸せを作る大事なもの」
節約で心がギスギスしたり、
健康を崩してしまったら、
本末転倒。
「削る」のではなく、
「必要なものに絞る」
節約しながら、
家族みんなが笑顔になれる食卓を
もう一度作ってみませんか?
「節約してるのに、家族が笑顔じゃない」
そんな時は、食費を見直すサインかもしれません。