ダンナの誕生日が過ぎて、ふと義父母のことを思い出していました。
2人とももう鬼籍に入っています。
結婚前にご挨拶で4人で食事会をしたのです。堅苦しい雰囲気が苦手と言うことで、新宿の居酒屋でした。
そらな。
少しは私だって緊張しますよ。
ダンナにはお姉さんと弟がいて、真ん中の子あるあるでやや放置気味だったらしいですが、
「年上の女狐に大事な息子を取られた!!」
とかお義母さんに思われたらどうしましょう?(いやいや、ないって(笑)
会う前にダンナとデートしてたのですが、
「そういえばさ、俺の親父、ヅラなんだよね」
ダンナがぼそり。
は?!いや、今言うか?このタイミングで言うか?!!
確かにmgr家は、父方も母方も髪の毛ふっさふさの家系です。
でも、別にいいじゃない、髪が薄かろうがなかろうが、誰にも迷惑をかけるわけでなし(;´Д`)
「初めまして」
という時に、思わず髪の毛に目が行ってしまったのは、仕方ない。
私、悪くないもん!!(笑)
どうやら若い頃からだったらしく、言われなければぜんっぜん!分からなかったのに・・・
とても明るい義父母で、結婚式の時も嬉しそうでした。ダンナは、義父とあまり折り合いが良くなく、お金関係で結構困ったことがあったらしいです。
義母は2009年、まだ60代になったばかりの頃に、大腸がんの診断を受けました。当時は北関東住まいだったこともあり、インフォームドコンセントなどダンナが赴いていました。
ステージが進んでいて、大学病院で手術をしてオストメイトになりました。ここら辺の手術の経緯やは詳しいことはダンナにも分からないみたいで、たまたま都合がつき、私とダンナで退院してきたお義母さんに会いに行ったものです。
幼い頃のダンナの写真や、ビデオなども見せて貰いました。
2010年になって、近くの総合病院に入院して、その時は私もインフォームドコンセントを受けにダンナと一緒に行っています。
S字結腸を始めとした3カ所に転移していて、もうこれ以上外科的手術は適応外、ということと、抗がん剤も効きが悪い、とのことでした。
緩和ケアへの移行に、お義父さんとダンナがサインしています。
病室に行ったら、お義母さんが、「○○(ダンナ)を頼むわね」と。
60代前半でしたし、進行も早かったようで、宣告されてから1年足らずの闘病で、6月に亡くなりました。
朝早くのことで、ダンナを先に行かせて、私も2時間遅れくらいで向かいました。
がしかし。
ダンナが「親戚が分からない」ことにビックリ。あまり付き合いがなかったらしいのですが、お義父さんの兄弟と、お義母さんのご兄弟、ダンナにとっては従姉妹にあたる方など、小声で「どなた?」って聞いても「誰だろ・・・」
ちなみに、義姉も義弟も同じ(T^T)
お葬式の宗派(仏教だけど、○○宗とか)が分からなくて、混乱を極めましたが、ダンナの従姉妹さんのおかげで無事に執り行えました。
うちの父母も葬儀に参列しに来てくれました。
「とにかく、周りに気を配れ」
と父に教えられて、いわゆる「嫁」の私は、お食事の手配をしたり、ビールを運んだり、バタバタとしていました。
(後で、親族に褒められた、とはうちの母談)
本当はもっとお見舞いとか、ダンナは行きたかったと思いますが、当時勤めていた会社がめちゃくちゃブラックで、そんな休みはくれるはずもなく。
(今の会社なら、逆に行きなさい!と叱られるだろう)
墓所がないので、それもちょっとゴタゴタしましたが、お義父さんが都内に異動になったのをきっかけに永代供養に納骨をしました。
お義母さんとはやりとりをしていたダンナですが(私はハガキを書いたり、親戚から頂いた農産物のお裾分けをしたり)
以降は殆どお義父さんとも1度しか会っていなかったと思います。
毎年、命日あたりで、ダンナと私はお墓参りに行っていますが、お義父さんに電話してもつかまらないらしく(;´Д`)
「もういいや」
息子と父親は、こういうものなのでしょうか。
2023年の春、ダンナの携帯に警察から電話がありました。
一人暮らしをしていた義父が亡くなった状態で部屋でみつかった、とのこと。仕事に出勤しないので、事件性があるかないかを確認して、結局は病死であろう、と判断されました。
義父と義弟にお金のことで迷惑をかけられていたダンナは、「相続放棄」を選択します。
葬儀(火葬のみ)、納骨のお金だけは出すけれど、あとは一切放棄する。
友人の会社にお願いして、手続きを取って貰いました。アパートの連帯保証人になっていた義弟は大変でしょうが、出すお金はこちらも同じくらい。
義姉は、我関せず、でした。
火葬場から義母と同じお寺様にお骨を預けました。
義父は77歳でした。
この時「不幸ごとの時は車の運転に気をつけろ」とよく言われますが、都内の運転で、安全運転の鑑のようなダンナがちょっと事故りかけました。
助手席の私もビックリ。
折り合いのあまり良くない、とは言っても、ダンナにとっては親です。きっと表情に出ないだけで、思うところはあったのでしょう。
ちょっといやらしい話になるけれど、
義母の時
葬儀代もろもろ→うち
納骨→義父
義父の時
火葬代、納骨代→うち
義父のアパートの原状復帰代や後片付け→義弟
ダンナが、長男なんだからって、言われたらしいんだけど
え?長男だからって、旧民法で生きているのか義姉さんは、とは思ったけれど、そもそもダンナと義姉の関係が悪いから致し方なし(ということにしておく)
実子が3人いたら、3等分だと思うんですけれどね(;´Д`)
相続放棄は、司法事務所に依頼しました。
相続放棄する法定相続人の戸籍謄本、亡くなった人の除籍票が必要で、丸投げしてだいたい3万円くらい。
○相続放棄をすると決めたら
おうちのお仏壇とか、預金通帳とか、片付けとか一切関わってはいけない。
なんなら昔のアルバムとかもそう。
要は一切合切持ち出せない(当たり前ですが)
○事故物件になってしまった場合(そうでなくても)
最後に契約更新を交わした時の連帯保証人(うちの場合は義弟)に支払い義務が発生します。未払い分の家賃、原状復帰、特殊清掃代なども含みます。
ちなみに、仮に義弟が相続放棄したとしても、連帯保証人はそれとは無関係なので、支払いは発生します。
※だから、連帯保証人になる際は気をつけましょう。
義弟が結局どれだけ支払ったのかは知らないのですが、少なくても100万円近くは請求されている、とまでは知っています。
○連帯保証人でもなく、相続放棄もした場合。例えば、亡くなった人の借金取りが来ちゃったり、電話がかかってきても「相続放棄の手続きをしています」で。
相続放棄はきちんと証書になっているので、大丈夫です。
連帯保証人ってほんとに怖いな、って思いました。
「判子だけは簡単につくな!!」と、両親からきつーく言われていた私ですが、義父の連帯保証人になろうとするダンナを必死で止めて置いて良かった。だってイマドキ、保証会社だってあるんだよ?!と説得した覚えがあります。
皆さんも、連帯保証人は気をつけましょう(;´Д`)