試合開始から357話まで読み終わってから、改めて読み返してみると色々と気になる部分などが出てきたので、今回は話を振り返りつつそれらの部分をまとめようと思います。
まず試合開始直後、クロロが(わざわざ)説明した能力は以下の6つ。
シャルナークから借りたと思われる、アンテナを刺した相手を操作する能力、携帯する他人の運命(ブラックボイス)
同じくコルトピの、左手で触れた物のコピーを右手で創り出す能力、悪魔の左手 神の右手(ギャラリーフェイク)
流星街の長老の能力、触れた対象に2種の刻印を刻み爆破する、番いの破壊者(サンアンドムーン)
スタンプを押した人形を操作する能力、人間の証明(オーダースタンプ)
左右それぞれの手で相手に触れる事で、互いの姿を変化させられる、転校生(コンバートハンズ)
くわえて、盗賊の極意(スキルハンター)の新能力、盗賊の極意の本に保管された能力のページに栞を挟むことで、本を閉じても能力をキープできる、栞のテーマ(ダブルフェイス)
その中でサンアンドムーンだけは、死後より強まる念により持ち主の死後も消えず、爆発するまで消えない。
これらの能力の解説の最中、クロロはこんな事を言っていた。
「能力には一長一短がある 能力者はそれを工夫で補う」「能力を極力隠したり、戦う場所や相手を慎重に選んだり、チームで戦ったりが凡例だ」
「オレはそれに加えて、自分に必要な能力を増やすことができる」「そして確実に勝てる条件が揃うまで待つ」
この時点だと単なるクロロの戦術へのこだわりくらいの認識だったが、試合後にシャルナーク達が登場した事でこの認識は変わってくる。
実はクロロは1対1ではなく、シャル達と共闘し実質4(5)対1でヒソカと戦っていた可能性が出てきた。実際の所、この共闘説は他所の感想サイトを観た時にたまたま見かけて、最初はありえんやろぐらいにしか思わなかったけど、読み返してみたら気になるポイントが幾つもあったので自分でもまとめ、推測してみた。
1.戦う場所と相手を慎重に選ぶというクロロの発言と同じ事を、試合後マチがヒソカに言った事
2.チームで戦うまでの3つの工夫のセリフの後、「オレはそれに加えて」と挟んで残りの話をしている。
これはあくまで単なる推測だが、凡例として挙げた3つも含めてこの試合の戦術として用いるという宣言をしていたのかもしれない。
つまり、チームで戦うというのも含めて戦術だったということ。試合後にシャルナーク達3人、試合中にもアベンガネ?(除念師)ぽいのが登場し、マチがヒソカに忠告として1の内容を告げた事。
そして確実に勝てる条件が揃うまで待つというセリフから、事前にシャル達と打ち合わせて入念に準備をして挑んでいると推測できる。
事実、試合中にも幾つかクロロ一人だと不可解な点があったが、シャル達が協力していたなら納得できる。
1.途中物質であるアンテナが消え、ヒソカは釣り糸でも付けていたかと推測。これはマチの念糸で回収したか?
2.クロロが徹底して姿をくらませる戦術をとったこと。転校生があるので、シャル達が変身した上でクロロのサポートをしていた可能性がある。
3.ヒソカの予測の5~10倍近い人形が作られていた。
偽クロロを倒した時点でのヒソカが予想した人形の数は、サンアンドムーンを挟んでいない場合で50体以上、挟む場合は2、30体程度。しかし、直後襲ってきた人形は約200体。どう考えても誤差が大き過ぎる。
クロロが対決場所と時間を指定したので、事前にある程度の数を仕込んでいたか、それに加えてコルトピがその場で増やした可能性有り。
となると、天空闘技場を指定したのも単純に人形たちに効率良く命令を与えるだけではなく、闘技場で戦う事であくまで1対1の戦いだとヒソカに誤認させる目的もあったのか?勝つ条件を揃えた上でデスマッチを提案したのも、確実にヒソカを殺し共闘の事実を隠すための可能性も。
後もう一つ不自然な点があるがそれはまた後で。
一度はクロロを追い詰めたかに見えたが、全てはクロロの掌の上。そうして徐々に追い詰められていくヒソカ。そして、人間ハンマーに利用していた人形の頭を爆破され、左手を失ってしまう。
ここまでで連載時に気付かず、読み返して改めて気付いた点をいくつか。
左手を爆破され、尚もピンチのヒソカ。必死に人形たちを迎撃していくもののクロロの思惑通り追い込まれ、爆弾人形によって更に片足も失い、更に人形たちの下へと落とされてしまう。遂に死を覚悟したヒソカは爆発の直前、死後強まる念による自身の蘇生を行えるよう試みる。そして、ヒソカは一度死んだ。
ここで先程のもう一つの不自然な点を。
ギャラリーフェイクを解除しても、人形にサンアンドムーンを刻印すれば死後強まる念でプロテクトされ消えないというのは途中解説された。
しかし、クロロ単独だと仮定するとギャラリーフェイクは確実に一度解除されている。(偽クロロを倒した時点で、ブラックボイスとコンバートハンズを併用しているため)
ギャラリーフェイク解除前に刻印を刻んだ人形が残るのは分かるが、直後に200体の人形が襲っているのがおかしい。試合後シャルはヒソカの死体を調べた際、人形たちが自爆しヒソカを殺した際時、ヒソカを壊す命令を受けていた人形が緩衝材になったと話している。つまり、本来は消えるはずの、刻印を刻まれていない人形も大量に存在していたことに。
可能性としては、クロロが作った数十体に刻印を刻みギャラリーフェイク解除→コルトピに能力を返却し、ヒソカが偽クロロを倒し再びクロロを探し始めるまでの間にコルトピが人形を増やすとかか。さすがに200体に刻印は不可能だろうし。
そして試合はヒソカの死という形で決着した。マチ、シャル、コルトピの3人が会場にいた事が判明。ヒソカの死を確認したシャル達は立ち去ろうとするが、マチはクロロの除念の礼として死体を修復するため一人残る。しかし、その直後死後強まる念での自身の蘇生に成功し、ヒソカは復活する。マチはヒソカが確実に死んでいた事と、次からは戦う相手と場所は選ぶよう告げるが、直後バンジーガムで拘束されてしまう。
ヒソカはこれから戦う相手と場所を選ばずに、旅団を狩る事を告げ立ち去り、その後シャルナークとコルトピを殺害した。
蘇生前に立ち去っていたシャルとコルトピを見つけて殺害しているので、おそらくマチの忠告でシャル達が会場にいた事を確信したものと思われる。
そして、ストーリーは暗黒大陸へと繋がっていく。
ここまでシャル達の殺害までの話をまとめてみたけど、読み返してみると発見が多かった。まだ見落としてるポイントもあるかもなので、探して先を予想するのも楽しいかも。さて、暗黒大陸クラピカ編が再開されたけど、次のヒソカ達の出番はいつになるのか、どんな展開になるかが気になる。
クラピカ編の感想は、話の区切りがいい所でその都度書いていこうかと思います(多分)。