流産のことについて書いています
生々しいお話もあります
自己責任でお読みください
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推定9w6d
稽留流産の手術当日
朝7時に娘と一緒に起きた
夫は会社を休んで
病院の送迎をしてくれた
昨日の前処置でラミナリアと一緒に
ガーゼも入ってるからか
今朝は出血が少なかった
朝8時過ぎに病院に着いて
体温を測ると37.2
いつも通りの微熱
看護士さんに呼ばれて
服は全部手術着に着替えてね!と、、
(脱ぐのは下だけかと思ってワンピースで行ったのに無意味だった!)
内診台みたいな
それでいてベッドみたいな椅子に寝て
両脚を紐みたいなので固定された
毛布を2枚も掛けられたけど
微熱のためかとにかく寒かった
手術前のエコーは無かった
(ラミナリア入ってるしね)
セカンドオピニオンもしたし
前日にエコー見たし
そもそも流産始まってるし
もう100%ダメだと納得してからで
本当に良かったとこの時思った
流産に納得しないまま手術したら
死ぬまで後悔すると思った
そして、嫌いな点滴!
看護師さんは、私の腕を見て
血管細いね!無理だわ!
と辞退(笑)
何回も失敗されるより潔くて助かった
私の血管は細くて見えないので
大体何回か失敗される(;∀;)
その後、先生が一発で刺してくれて
流石、先生だと思った
点滴は今まで何回もやってるけど
左手首にされたのは初めてで
ちょっとビックリ
麻酔が入るから眠くなるよ〜
と看護師さんが言った
(静脈麻酔でした)
全身麻酔は3回目だけど
一番怖かったし嫌だった
あ、なんか点滴の所が冷たくて
ジンジンするな〜
と思っていたら夢の中へ
その夢がね!もうね!
今までに見た事のない
なんとも言えない
変哲な夢だった
今までの全身麻酔は
夢なんて見たことなくて
いつも気付いたら
時間がワープしてベッドの上にいた
同じ全身麻酔でも
静脈麻酔は深度が浅いからか
手術中も手術後も
体感が全然違った
とにかく
夢がカラフル!!!
赤とかピンクとかオレンジとかで
上の方は黄色?クリーム色で
全部すっごく明るくて
キラキラしてて
海みたいだけど狭いところだった
身体の感覚が無くって
ただ意識だけが
激流の波の流れに乗って
ぐるぐるーふわふわー
って流れていた
何にもなくて気持ち良くて
なんとも心地良かった
TVで見る工場見学の流れ作業の中に入った原材料みたいな感じ?
あったかくて、安心できて
ずっとここにいたいな〜と思っていたら
急に
あれ?私どうしたんだっけ?
確かさっき夫と車で病院にきて?
それでここにきて?
と記憶の残像がぐにゃっとした
ここで、私何してるんだっけ?
あの世界に戻れるのかな?
わたし死んじゃったのかな?
今の記憶ってなくなるのかな?
と思ったら急に寒くなって
突然
椅子が上昇してゆっくり足が開きます
と、内診台の椅子の電子音が聞こえた
(手術室の隣が外来の診察室で
しかも扉が開いてたから良く聞こえたんだなと 起きてから思った)
ん?私内診されてるの?
でも身体の感覚がないな
うまく出来てると良いな
変なこと言ってないと良いな
とか思っていたら
ふぇーん ふぇーーん
新生児のあの独特な
赤ちゃんの泣き声が聞こえた
赤ちゃんが泣いてる?
だれの赤ちゃんかな?
と夢の中で思っていたら
椅子が上昇し足がゆっくり開きます
とまた内診台の電子音が聞こえた
あれ?また内診されるのかな?
寒い、なんか私震えてる?
と目を開けたら
暗い部屋の中にグレーの棚が見えて
とても寒くてまたすぐ目を閉じた
顎がガクガクしてる感覚があった
夢?現実?
良く分かんないけど
とにかく眠かった
しばらくして
自分の咳が出ていることに気づいて
現実だ!と悟った
目を開けると
夢の中だと思っていた
グレーの棚のある部屋に寝ていた
手術室だった
電気は消してあって薄暗かった
あ、手術終わったんだ
普通のベッドには移動しないんだな
と思いつつ
意識が定まらなくてしばらく
夢と現実の狭間に居た
寒いと思ってたけど
毛布2枚+羽毛布団もかかってて
暖房ガンガンだった
でも寒かった
手足が冷たかった
(靴下も履かせてくれてたのに)
暑いかな?と看護士さんに聞かれて
寒いです!と答えた
普通の人には暑いんだなと思った
身体の感覚が戻ってきて
看護師さんに今何時ですか?
って聞いたら10時だった
1時間弱眠っていたらしい
頭を少し動かしたら
世界がぐるぐるした
気持ち悪さとか痛みはなかった
暇だったので隣の診察の様子を
しばらく聞いて過ごした
11時過ぎになって、
看護師さんに
お手洗いいきましょう!
そこでショーツも履いてきてね!
と言われて立ち上がったら
目が回ってるみたいで
看護士さんに支えて貰わなきゃ
歩けなかった
退院診察でガーゼを抜かれて
エコーを見たら胎嚢が無くなっていた
帰るまで1人でベッドで寝てる間に
本当に赤ちゃんお空に帰っちゃったな
と思ったら
寂しくて悲しくて泣いた
でもまた赤ちゃんはきてくれる!
そんな気がした
お空に帰った子は
男の子だと思う、、、多分
なんの根拠も無いけど、、、
11時過ぎに
夫が迎えに来てくれていた
ふらつく身体を夫に掴まりながら歩いて
車に乗った
パン屋さんに寄って帰った
帰ってからパン屋さんの
美味しいピザパンを食べたら
前日夜も絶食だったからか
胃がびっくりしたのか
胃が痛くなった(^^;)
家に帰ったら
娘が実母とすごく元気で遊んでいた
ピザパンを奪われた笑
お腹は少し痛んだけど
痛み止めを飲むほどでも無く
出血もそんなに多くなく
昼用ナプキンでも大丈夫でした
手術は、私の場合
もう流産が始まっていたのもあって
数分で比較的すぐ終わったらしい
費用は13,000円でした
思ったよりも安いなと思いました
流産は健康保険が使えるんですね
中絶になると
同じ手術でも10倍くらいですよね
それにしてもこんなに
カラフルポップな
不思議な夢を見たのも
手術後に世界がぐるぐるしたのも
初めてで!
静脈麻酔で調べたら
麻薬みたいな成分もあるそうで、、、
幻覚は見なかったけど
あのカラフルな心地良い感じが
麻薬ってこんな感じなのかな?と
妙に納得しました(・ω・`)
もう絶対に二度と体験したく無いけど
これはこれで貴重な経験だったと思う
私は胎嚢だけだったけど
やっぱり流産は悲しいし
身体だけじゃなくて心にも負担がある
もしも
胎芽が確認できていたら
心拍が確認できていたら
もっと大きくなっていたら
今よりもショックは大きい、、、
と思う
でも誰か、、、
できれば夫と
全力で悲しみたかった
でも、出来なかった
口下手な夫だし
夫なりに悲しいんだと思うけど
特に何もこの子のことは
何も口にしなかった
男の人は
自分の身体に命が宿る訳じゃない
つわりがあって
命の存在を感じることもないし
自分が手術する訳じゃない
どこか他人事になってしまうのも
仕方のないことかな、と思った
それでも夫なりに家事や育児に手伝ってくれて気遣ってくれていたのは伝わるので、感謝はしている
父性って子どもと意思疎通図れるようになってから初めて生まれるってよく聞くし
男と女で絶対に分かり合えない所の1つなのかも知れないなと思った
私はもうこの2ヶ月間でも母親だった
この手で抱いてあげられなかった
この子のことは
きっと一生忘れる事はないだろう
流産が始まっても3週間も頑張って
ずっとお腹にしがみついてくれた
健気な愛しい子
手術で出してしまって
怖かったかな?怖かったよね?
ごめんね
流産の原因で思い当たること
私が妊娠3週目で親知らず抜歯して
抗生物質飲んだのがダメだったのかな
リスクの大きいと言われる
4週前の出来事だけど
やっぱり悪い影響あったのかな
やっぱり私のせいかなとか
罪悪感を感じる
それでもあの心地良かった
あのカラフルな夢を思い出す度に
不思議と
許されているような
少し温かい気持ちになるのです
あの夢に救われています
繫留流産⑥へ続く
