気づかれてはダメ
もう、疲れた、帰りたい
こんな本心を悟られるような
そんな振る舞いをしたらだめ
笑顔でいなきゃ
演技しなきゃ
不快な思いをさせたら
ダメなの
目の前の人が私に
嫌悪感を、抱くことがあっては
ダメなの
嫌われるの
それは
私が一番
恐れていること
たとえ
どんなに疲れていたとしても
悟られてはいけない
いい人を演じなければ
いけない
好かれなきゃいけない
だって
…怖すぎる
敵なんて作りたくない
仲間が欲しい
その方が安心する
生き易い
それくらい
今まで経験して
学んできたからわかる
嘘でもいい
上辺だけでもかまわない
嫌な人になるのは
どうやたってごめんだ
なんとしても避けて通るよ
こんなルール
いつから施行されたのか
覚えてないけど
どうやたって破れない
臆病者はどこまでやっても
どうやっても臆病者だ
そしてこのルールが
破られない限り
人間不信は
ほんとの意味では
治らないと思う。
それでも、鋭い人は
どこにでもいるもので、
ふとした瞬間に
私に投げつける。
とても怖い。
はぐらかすのは、
とても疲れる。
だって、私は
いい人なんかじゃ
ないから。
偽りの優しさだから。