私には自分の人生があるの。
それでなくてもマイペースなの。
そんなに急かさないで。
そんなに不安にさせないで。
お母さん・・・
私は・・・あなたの娘ですか?
ほんとに愛していましたか?
どうして・・・私は一度もお母さんを
心から愛おしいと思ったことがないの?
抱きしめられたことなんか、
一度だってあった?
逃げているのは・・・逃げていたのは誰?
あなたは、逃げてた。避けてた。
結局わたしなんか教育させられるだけ。
産んだから、仕方ないから、子どもを育てないいけない。
そんな風に思ってたんでしょ?
あなたの娘なんだと、
血をわけた、親子なんだと。
どうして思えないんだろう。
思いたくないんだろう。
今まで悩みなんて言った事ない。
言えないよ。言えるわけないよ。
あなたは、私を絶対に1人の人としてみてない。
愛してなんかいない。
それは、わかってるよ。
顔見れば・・・嫌味ばっかり。
勉強しなさい、資格とりなさいしか言わない。
違うの。
そうじゃ・・・・そうじゃなくて。
もっと私を見てよ!!
関わろうとしてよ!!
どうして、こんなに苦しくなるの?
いらない子でしょ?
普通に話したかっただけ。
笑いあいたかった。
それだけでいい。
別に、資格なんか取れなくったっていい。
私は・・・勉強する為に産まれたんじゃない。
人のぬくもりが・・・欲しかった。
信頼できる、安心できる人が欲しかった。
あったかい笑顔が見たかった。
それだけ。なのに・・・
だから、私ははそんな人にはならないと、
誓って生きてきた。
小学2年の頃に母親の愚痴を書いた。
机の引き出しにしまっておいたら、
見つかってしまった。
本心が見つかった。
必死で謝った。
許してくれるどころか親は怒った。
怖かった。
逆らってはいけないんだと強く思った。
従わないと、追い出される。
それは、いやだ。みっともない。
私はダメな子じゃない。
認めて欲しいから頑張ったのに。
難しいテストで100点とった
50m走クラスで一番だったよ
マラソンで入賞したよ
習字が県で3位になったよ
なわとびで学校1番の記録だしたよ
陸上選手に選ばれたよ
私の絵がコンクールに出るよ
スキー検定とったよ
ねぇ!見てよ!!
私のこと嫌いにならないで!!
必死に、必死に・・・あの人のために・・・
やってきたのに。
でも、だめだった・・・。
だから誓った。
あの人みたいにはならない。
人は裏切る。
なら、裏切らない人間になってやる。
そう思ったのに。
できない。
私は、もう、
難しいことは考えない。
とにかく、生きればいい。
人なんて関係ない。