昨年の12月。
『 es 』という映画について綴った。
1971年8月。
米国スタンフォード大学で行われた ≪スタンフォード監獄実験≫。
ある閉鎖的な環境下での、権威者・服従者の心理の変化を研究する目的の実験である。
実験期間は2週間予定されていたが、6日間で中止された。
その実験を基に製作された映画が『es』であり・・・
それをリメイクした映画が、これ。
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『エクスペリメント』 (ポール・シェアリング監督)
実験という意味のこちらの映画は、リメイクでありながら・・・描写の中心は『es』と若干異なる。
『es』は 心の葛藤(自我)と無意識の欲求(エス)による、心理の変化を主体にした映画だったが・・・
こちらは それと同時に暴力の心理にもスポットを当てた映画。
この違いは2つの映画のエンディングに向けた囚人役たちの行動の違いにも象徴されている。
面白いのは≪正義による抵抗≫を前面に押し出している所。
服従を求める者と反抗する者。 それらが引き起こす戦い・・・
それはまるで・・・「テロ」と「正義」と勝手に位置づけられた あの戦争を思い起こさせる。
ちなみに『es』はドイツ映画だが、こちらは完全なるアメリカ映画。
アメリカ人らしい発想の脚本だ(笑)
劇中の繰り返される報復の裏に、お国事情が窺える。
リメイク映画。
似たようなシーンも多くあるが、根本のテーマは別物。
見比べてみれば結構面白いものだ。
満足度・・・★★★☆☆
フォレスト・ウィテカー、最高だよー 度・・・★★★★★
ところで、実際にあった≪スタンフォード監獄実験≫。
囚人役の人たちには、かなり非人道的な扱いが為されていたそうで・・・
脱落者は出たそうだが、死者は出ていない。