仮面ライダーファイズ

前の記事でも述べたように、当時あまりハマらなかった私は、

今になって不思議とハマってしまった。



全て見終わったが、



私が第1話から見返してみて、好きになったキャラクターは、長田結花・クレインオルフェノクだ。

不幸な家庭環境に育ち、周囲からのイジメを受け、不慮の事故で命を落とした後、オルフェノクに覚醒した美少女である。





何故好きになれたのか、恐らく、

私自身も、辛い環境で育った経験故に、彼女の気持ちが解るからも知れない。

ファイズという作品は、オルフェノク(怪人)側のストーリーをも深く描いている事から、長田結花はもう一人のヒロインとも言える存在である。





人に対する憎しみを心の底に持ちながら、主人公・乾巧とその仲間との出会いにより、人を愛する優しい女性へと、変わっていくのだった。

終盤で、結花に片想いしていた主人公の仲間・菊池啓太郎が、絶望していた彼女を支え、愛を伝え、抱き合うシーンに、私は思わず涙してしまった。




私は当時、ヒーロー物としては難しすぎるシリアスドラマだと思いながら、中盤から終盤にかけてはリアルタイムで時々、視聴していたため、結末は覚えていた。そんな結末を知っていた私は、こんなに可愛い少女が、不幸からやっと幸せを掴んだ少女が、終盤で散華してしまうのを、こんな可哀想な事があっていいのかと、悲しく思いながら、見返していた。





だが、実際に終盤を見返してみると、彼女の散華によって、もう一人の主人公、木場勇治・ホースオルフェノクが豹変し、ドラマは衝撃のラストスパートへと向かっていくのであるため、結花の散華無くして、ドラマは成り立たないと、理解出来た。

こういう意味では、脚本を担当した井上敏樹は、やはり鬼才であると言えよう。





木場勇治は、彼女をやったのは警察だと思い込み、人類を滅ぼす事に考えを改め、影山冴子・ロブスターオルフェノクが致命傷を負わせた犯人だと知らぬままで、物語は幕を閉じたが、

警察の実験と、襲撃が原因で、結花は能力を失ったと同時に重傷を負ったのであるから、事実上、警察内の研究者・南雅彦が、結花を死においやった張本人であると、私は認識している。





結花自身は、気が弱い少女であるが、クレインオルフェノクとしては、恐らくロブスターオルフェノク以上に強い必殺技を持っていた。実際に彼女が能力を失っていなかったら、冴子を返り討ちに出来ていただろう。




誰も結花をやったのが冴子と知る事は無く、冴子はオルフェノクの王により不死身の体を得て生き残り、かたきを取られる事は無かったのが少し納得出来ないが、

不死身になった代償として、人間の姿に戻れなくなったのなら、事実上、生き残ったのはロブスターオルフェノクであって、影山冴子は死んだと言えよう。





オルフェノクは、一度死んだ人間が生き返り進化した姿。つまり、人間の姿を維持していてこそ生命を得ている証拠。

オルフェノクが不死身になるという事は、人間の部分を取り除き完全に怪人化するのを意味する事から、結局、その存在は完全に失われた事と同じだ。





私がファイズを見返してみようと思った理由に、キャストの1人、中康次氏がある。

そう、五星戦隊ダイレンジャーの司令官的役割、道士・嘉挧である。

ダイレンジャー当時はまだ黒髪であり、口髭が特徴であったため、10年前に視聴した時は道士・嘉挧であると気付かなかった。

しかし、同じくバンダナを巻いており、登場人物に慕われる父親の様な役割であり、最終回前に散華する共通点等から、やはり道士・嘉挧をイメージしたキャラクターであったのかも知れない。




是非、子供の頃はあまりハマらなかったドラマ等、貴方も大人になってから、見返してみてはいかがであろうか。