びあんち号で渋谷へ向かう時は必ず通る道を、今日は歩いた。その道中のコンビニの向かいに食堂があることを初めて知った。そこそこに年季を感じる店構えだから最近オープンした風ではない。しかし今日まで気づかないとは。何とも不思議である。暖簾はかかっていないが客らしき初老の男が新聞を読みながら食べている。店員らしき中年の女がエプロン姿で中をうろついている。ただそれだけの光景が、何だか白昼夢のようだった。