かれこれ2週間ひげを伸ばしている。随分むさ苦しくなった。下は喉仏から、上は耳たぶと唇を結ぶ直線上まで、みっちり黒い。周囲の評判といえばまさに賛否両論。またぎ、熊五郎、ペンションを経営する人、様々例えられた。キャラクターが立ったといえなくもない。剃るタイミングが難しい。がっかりされそうで怖いのと、途端に平凡な男に成り下がりそうなのと、つまり僕はどちらかというと剃りたくない自分に気づいたのだ。