発熱したブンレツグランマの鼻がピーピー鳴っている。よほど器官が狭められているようで苦しそうだった。一緒に来たブンレツさんが鼻の穴を覗く。大きな鼻糞を発見してそれを取り出し、呼吸のたびに鳴る警戒音が止まった。ホームの介護士といえど他人の鼻に指を突っ込むのは躊躇するだろう。境界線とはやはり難しい。僕はためらないなくほじくれるだろうか。ブンレツさんへはできてもグランマやソウウツシニアへだったらひるむことは否めない。近しい穴を臆することなく探る。その先に差す光は人の器の大小につながっている。