アジアのどこかを旅していた。田園風景が広がる田舎の、熱帯植物が生い茂る中にポツンと建った宿に入る。木造の家は窓が大きく陽の光を多くとりこむ。ベッドが3つか4つあるドミトリーに僕が一人、天気が良い昼前後で他の滞在者は観光に出かけているようだった。

ギーとドアが開いて日本人の女性が入ってきた。バタンとドアを閉めて彼女が斉藤さん であることを確認した。微笑みかけて、彼女は僕に惚れているということになっているのだ。薄いレースのカーテンを閉め、白いシーツにすっぽり包まり、それでも光が差しこんでまぶしい。その中での彼女の目が、覚めて依然鮮明に残る。