フリージア 時代設定が過去や現在のものと比べ、未来はルールを自由に決められる点で融通が利く。さながら法をつかさどり、敵討ち法という復讐が合法化した近未来を描く。「青春☆金属バット」に続いて熊切和嘉はまた漫画を題材に選んだ。

戦災孤児を実験台にして瞬間凍結爆弾の威力を試すフェンリル計画が行われた。孤児たちは一人を除いて全員死亡、生き残った少女ヒグチマリコも後遺症として感覚をなくした。彼らを現場に引率した少年兵士ヒロシも同じ症状を抱えて今に至る。15年が経ち、ヒグチは敵討ち執行代理事務所で働き、ヒロシを執行人として雇った。フェンリル計画の責任者だった岩崎が廃人になり、ヒグチは標的をトシオに絞る。ヒロシの先輩であり、率先して孤児を連れた彼は岩崎の息子だった。

近未来ということで舞台は意味不明の法律があるだけで現代と変わりない。日常生活の中での銃乱射も映画の世界ではめずらしくない。敵討ちの執行人はそのベテランが怒りで我を忘れ、無差別殺人をする程度のレベルで無秩序が際立つ。後輩との差は開くばかりのようで奮起を期待したい。