得体の知れないものを警戒するのは至極普通の思考回路だが、それが強いとエゴイストになり兼ねない。潔癖症の心理は、自分やその身辺のみを清潔とし、それ以外を蔑んでいるということなのだろうか。自分の屁や耳垢、鼻糞に興味があっても、他人のそれを忌み嫌うのは改めようと思う。もしくは自分のそれすらも嫌うとか。

電車の中で、年老いた男性が一心不乱に鼻をほじっていた。金塊を探り当て、外界にさらして指で丸める。それを許すか、もしくは自らもほじるか。

公共の場の認識は人それぞれの価値観により、あたかも一般論であるかのように持論を展開する気はない。常識すら、僕には曖昧だ。ただ凝り固まることだけは避ける努力をする。男であるがゆえの視点だが精神的苦痛は肉体的暴力と同等で、他人の鼻糞などいわばデコピン程度の打撃であり、良しとする。