神宮球場 神宮球場にて、東京ヤクルト-千葉ロッテ戦を、ゆちんこ姉 と。中日戦は昨年、観戦試合が全敗だったので控えている。早くに着いてしまい、球場の通りを挟んで向かい側、駅から続く人の波を避けてタバコを吸う。目の前でタクシーが止まり、一人の老人が降りた。右手に持った杖をつき、左手に下げたバッグからヤクルトの帽子と東京音頭用の傘が見える。微笑ましい気持ちになっていると彼女からメールが届き、遅れた上に駅まで迎えに来いという。ビールをおごらせた。

梅雨の合間に晴れ間が差してビールが進んだ。序盤で清水直行が打ち崩されて0-7、中日ファンならとっくに諦めているところだが、2点返しただけでマリサポは息を吹き返す。それに応じてロッテ打線に火がつき、2点差まで詰め寄った。ピンチになったところでヤクルトは木田を投入する。彼女はロッテファンでありながら木田も好きなようで、追いついてほしいやら抑えてほしいやらで複雑な顔をしていた。先までロッテを応援していたのに、黙った。僕はといえば白熱した試合展開を味わいながらも、携帯で中日の途中経過をチェックする。そちらは優位に試合を進めて、気分よく目の前の試合を楽しむ。

谷繁に当たりが戻ってきた。なんと打率2割を超えた。現在、本塁打を期待できるのはクリーンアップの3人だけという状況の中、谷繁や、または森野あたりにも一発があると、敵にもファンにも変化が生じる。気づけば4連勝で交流戦も20勝に達した。嬉しい誤算 である。