中堅手を二塁付近に据えて内野5人体制にするブラウンシフトに井端は引っかかったが、パスボールが決勝点というあっけない幕切れで延長12回に及ぶ総力戦を中日が制した。広島は集中力を切らしてしまった。

マルチネスが初回でノックアウトされ、継いだ石井が4回を1安打に抑えた。延長に入ってからは朝倉が2回と2/3を完璧に近い形で繋ぐ。たとえスターターが崩れても、ゲームを立て直す投手がいることはかなりの強みになっている。先発候補を余剰に抱えている利点を存分に発揮した試合展開だ。細い糸を慎重に手繰り寄せ、勝ち星をすくう。

石井や朝倉に限らず、スタメンではないサブの存在は大きい。今日投げたガルバや小林が左の中継ぎとして機能すると今後もより楽になる。野手も控えの活躍が光って全員野球。一丸となって光り輝くペナントもはっきりと見える。4月でそんなことを確信めいた風に。