おいら女蛮 チラシを持参すると1200円で観賞できるということでしっかり持って行ったが、特別デーで何をしなくても1000円だった。そのチラシには石井輝男作品に代表される東映ピンキー路線を継承した、お色気GAGアクションとある。まさしくその通りだった。セックスシーンはないが充分の色気がある。

欲情の原因は小出しにあった。女性のようにきれいな顔をしているが実は男でケンカが強いという、主人公・女蛮子(スケバンジ)役の亜紗美がなかなか脱がない。ホルモン注射を打たれたクライマックスにやっと露出する。それ以前にしても、前半は全く色気はなく、作品の様相はピンクの短い尺60分強の中で二転三転した。中盤からは特殊造形が登場して、作品はダイナミックに変化する。松尾スズキ曰く「スカトロばかり撮っている」井口昇監督のグロテスクともエキセントリックともいえる世界が広がった。

男という設定で、亜紗美の奮闘が光った。野太い声と粗野な言葉遣い。仕草も逐一、男を叩き込まれている。放屁の顔は圧巻で、そこらのコメディエンヌも勝てない。

永井豪による原作コミックは1970年代のもの。本作にも昭和のエロスの匂いがした。彼の漫画は拡大公開作品でも最近映画化されていているが、井口昇との相性は、他の追随を許さないように思える。