2月1日はプロ野球12球団一斉キャンプイン。どこのファンも一様に夢が見られて、最も平和で分け隔てなく楽しい時だ。その楽しさを味わえなくなる時期はさまざまで、オープン戦から不安が露呈するチーム、開幕早々転ぶチーム、終盤息切れするチーム、最後のポストシーズンで涙を呑むチームと、徐々に脱落するわけで、まあ、今年最後まで笑っていられるのは、中日ドラゴンズなわけだが。

しかし懸念されることは多数ある。まずは先発投手。ローテーション6枚で見ると、広島や巨人と同レベルのように思えてしまう。

 川上、中田、マルチネス、山本昌、朝倉、山井

契約更改で揉めている川上は二桁勝利とローテーションを守ったことでエースの責任を果たしたと思っているらしく、それならその程度の期待に留める。完璧超人の中田にはエース級の活躍を期待しているが、マルチネスと共に2年目のジンクスが心配である。山本昌に無理はさせられず、朝倉と山井の頭が悪い子コンビは二人で一人分として足して二桁勝てば御の字だろう。しかし、中日の強みは投手の層が厚いこと。右腕に中里と佐藤、左腕に石井とチェン。才能豊かで若い投手が、ローテーションの座を虎視眈々と狙う。

次に懸念されるのは外野の両翼。選手会長に就任した井上が張り切っていて、春ゴリラとして中日では立浪に次ぐ長さの8年連続開幕スタメンは濃厚だ。4月は良いとして、その後もレフトとライトに井上とアレックスが入るようでは、外野の守備範囲は大変なことになる。昨年、西武からトレードされてきた大友は、照準を開幕に合わせたため失敗したように感じる。先のゴリラとコネくり外人と、4月から争ってはいけない。同じ轍を踏まぬよう、日本ハムから来た上田は交流戦が始まる頃に照準を合わせてほしい。

 三塁・森野、左翼・アレックス、右翼・上田

秋季キャンプに続き地獄のノックを受け、首脳陣の期待の大きさがうかがえる森野には、僕も多く を望んでいる。もし立浪の調子が良いようなら、三塁に縛られず今季も内外野を。

 谷繁、井端、福留、岩瀬

この4選手が長期離脱した時は「ごめんなさい」と白旗宣言をせざるを得ない。荒木やウッズ、岡本辺りでも厳しい。穴が多いのが気になる。正直、日本一を掲げるがしかし、道のりは険しい。