プルーフ・オブ・マイ・ライフ イギリスの監督や役者は舞台出身者が多く、土壌がしっかりしている印象がある。演出ジョン・マッデン、主演グウィネス・パルトロウで上演された舞台が、そのままに映画化された。この二人といえば「恋におちたシェイクスピア」で、まず間違いないだろうと疑うことなく鑑賞した。

父のロバートが死んでキャサリンは塞ぎこんでいる。天才数学者といわれていたが精神を病み、キャサリンは死ぬまで世話をした。自らも数学の道を進む彼女にとって父親は師でもあった。ロバートの部屋で重大な発見が記されているかもと、教え子で数学者のハルがノートを漁っている。彼はキャサリンに恋心を抱いていた。心を閉ざす自分を思いやるハルに、キャサリンはノートを導く。

Proof、証拠、証明。ハルがキャサリンの主張を最初信じなかったことが、事態を混乱させる。証拠がないというハルに、結果論ではないと答えるキャサリンは正しかった。塞ぎこむキャサリンの思い出として回想シーンがまめに入る。ロバートが、正常に戻ったと思われた時に数式を解明したと喜んでいた。その式は彼が正常でないことを証明した。悲しいプルーフが彼女を追いやる。

主要な登場人物は4人だけで、グィネス、アンソニー・ホプキンス、ジェイク・ギレンホールは語りつくされているとして、キャサリンの姉クレアを演じたホープ・デイヴィス。野心にあふれ、欺瞞に満ちて、最も苦手なタイプの人間として焼きついた。紋切り型でこういう役どころが多いのかと思いきや「アバウト・シュミット」「アメリカン・スプレンダー」では全く違う顔を見せる。というかキャストプロフィールを見て気づいた。カメレオンだった。