修善寺 伊豆の玄関といわれる三島に4年間住んでいたことがあって、伊豆はほとんど行きつくしたつもりだったが、大室山に登ったことがなかった。リフトに乗って登頂する。360度のパノラマは壮観だったが、風が冷たくすぐに下山した。

修善寺に移動して独鈷の湯に足を浸ける。三島にいた頃の知人が、ここの川で流されたのを思い出した。眼鏡をかけていた彼は、片手で必死にそれを抑えながら、川下へと消えてゆく。

沼津では土産物を試食しながら買い物。当時は腹を空かせてから出向き、試食で満たしたこともあった。「卵かな、ケーキかな、こっこ、こっこ、ひよこっこ」とCMソングを覚えていながら食べたことのない「こっこ」を購入した。

最後に三島へ行き、寿司を食べる。学生だったその頃に比べ、注文するネタが豪勢になっている。暮らしていたアパート、よく遊んでいたスポットなどを見て回り、彼女に説明をする。全てが懐かしい。様変わりをしたところもあり、それは年月が経てば当たり前のことであり、楽しかった記憶を呼び起こし、忌まわしい記憶は上書きした。