投げては完封、打っては特大のホームランと、これは前にも見た光景。2年連続の二桁勝利を決めた川上は、これでもう隔年投手とは呼ばせず、胸を張って大エースと呼べる。それにしても大きかった。7回に出たウッズのホームランと飛距離が変わらない。巨人の鈴木は三振に悔しがってバットを叩きつけていたが、格・気迫・テクニックで及ばなかった。ところで遺憾の意でバットにあたるのは良くない。元巨人の大久保のそれが強く印象に残っている。そのみっともない姿は品位を下げる。

膠着状態を脱したのは大西の一振りだった。工藤に手も足も出ない劣勢から意地のタイムリー。前回の打席は満塁で凡退し、気合が目に見えるようだった。守りでも、結局ヒットになったがダイビングキャッチを試みてアドレナリンの分泌具合を見せていた。好調の井上がぎっくり腰でも、ボンジュール以外にも左の森野や今日もスーパープレーを披露した英智が穴を埋めて、なお余りある活躍。

解説の川又がとつ弁ながら10連勝をたやすいと言った。たしかに今は負ける気がしない。阪神も好調で勝負は8月からだ。