期間限定で入ったホスピアから、吐血で病院を渡り歩き、身体能力の著しい低下によって、ブンレツグランマは老人ホームに入居することになった。これは家に戻れないことを意味する。余命が幾ばくもないわけではないが、そこで最期を迎えることになるだろう。老人ホームにもいろいろとあり、費用の安い公立のものは競争率が激しい。しかし幸運にも評判の良い区立の施設に入ることができた。「それは本当に良かった」と安堵の言葉を口にしたが、帰宅の可能性を失ったことで時折苦渋の表情を見せる。どんなことでも良いので生きる糧を探してほしい。来週の火曜日、グランマは引越しをする。

病室の外から他の患者の声が響いてくる。テレビの大相撲に夢中だった。「この関取ももうちょっとやると思ったが、全然だめだな」「そんな不細工な相撲してちゃ三役になれないよ」覗いてみるとパジャマの老人がネガティブな発言を繰り返していた。せせら笑いながら。僕は30年も生きていない。折り返し地点に達したかどうかも分からない。散り際を頭の片隅に置く。