阪神に逆転勝ち、中継ぎで2イニングを投げた新人・石井がプロ初勝利をおさめる。彼は感応性難聴で左耳が全く聴こえない。耳のハンディキャップよりも、その線の細さから一軍での活躍には時間がかかると思っていた。それがどうだ。キレのある球を放って見事なピッチング。ヒーローインタビューでは僕も涙がこらえられなかった。

これでセ・リーグ全球団一巡して中日は8勝6敗で首位タイ。結果だけなら上々の滑り出しだ。投手陣でスターターはドミンゴに続き川上も離脱した。リリーバーも岩瀬が腰を痛め、中継ぎも揃ってピリッとしない。開いた穴をルーキーズに任せ、育成しながらの戦いぶりである。野手陣は逆にメンバーが固定されてきた。福留・ウッズの不調は痛く、復活が待たれる。懸念は昨年と比べエラーが多いこと。ウッズの守備から内野の連携が崩れているのか。ふんどしを締め直そう。しばらくはトントンで充分。抜け出すチームが出ないことを願いつつ、ダンゴを形成したい。