80 矛盾について クレタ人のパラドックス(23) 否定形と認識 思考の二段階右折 | flash-moment

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          6つ全てと仲良くなろう

 

前回

素麺では「なかった」ことが後から分かった

キッチンの会話を例に挙げました。

 

 

もし初めに「素麺じゃ「ないやつ」でお願い」と言われていたら

料理を作る人は素麺以外のものを作ることができたはずです。

 

 

しかしリクエストを受けた人は

「素麺ではないやつ」と言わずに「何でもいい」と言いました。

 

 

ではなぜ作り始める前に

「素麺じゃ「ないやつ」でお願い」と言えなかったのでしょうか?

 

 

それは

思い浮かんでい「ないこと」を否定することはできないからです。

つまり

初めに素麺を思い描けなかったから

「素麺じゃ「ないやつ」でお願い」と言えなかったということです。

 

 

これを肯定形で言い直すと

否定するためには

まず否定する対象を思い描く必要があるということです。

 

つまり

「素麺じゃ「ないやつ」でお願い」と言うには

まず初めに素麺を思い描く必要があるということです。

 

・・・・・・・・・・

 

たとえば

いま目の前に

パソコンがあるとします。

 

パソコンがあることを確認して

「パソコンがある」と言う

これが肯定表現です。

 

見ている物と言葉が一致しています。

 

(当たり前すぎることを書いています)

 

では否定表現はどうでしょうか。

 

たとえば

ある日家に帰るといつもの場所にパソコンが「ない」とします。

すると

「あれ?いつもここに置いて「ある」はずなのに

「ない」なんておかしいな・・・」

ということになります。

 

 

つまり

「パソコンがない」と言うためには

パソコンがあった状態の記憶と

目の前にパソコンが「ない」という目の前の現実

その両方があるからこそ

「パソコンがない」と言えるということです。

 

 

シンプルに言えば

否定するには最低限2つのことが必要になるということです。

 

 

(今こうして目の前に「ある」パソコンを使って

このブログを読んでいただいているのに

パソコンが「ない」なんて絶対に思えないですよね)

 

・・・・・・・・・・

 

肯定表現は

「目にしているもの」をそのまま言葉にすれば成立するのに対し、

 

(善意ある)否定表現をするには

「目にしているもの」だけでなく

「目にしていないもの」も必要になります。

 

(当たり前すぎることを書いています)

 

・・・・・・・・・・

 

では素麺の例に戻ります。

 

「素麺じゃ「ないやつ」でお願い」という

特定のものを否定した表現をするには

まず初めに

素麺を思い浮かべる必要があるわけですが、

「好きな物を作るけど何がいい?」という

オープンでポジティブな質問では

それはなかなか思いつきません。

 


好きな物が明確にある人や

こだわりがある人なら

「好きな物を作るけど何がいい?」という

ポジティブで枠組みが広い質問でも答えることができます。

 

 

しかし

好きな物が明確になってい「ない人」にとって

「好きな物を作るけど何がいい?」という質問は答えづらいものです。

 

 

なぜなら答える対象がぼやけているので

「これ」という明確な答えが出しにくいからです。

 

 

では

好きな物が明確になってい「ない人」は

どのような質問なら答えやすいのでしょうか。

 

 

やはり枠組みを使って制限を加えてしまうと答えやすくなります。

 

 

「ラーメン・焼きそば・うどん・そば・冷やし中華・素麺

この中で今一番食べたくないのはどれ?」

 

 

「ラーメン・焼きそば・うどん・そば・冷やし中華

冷蔵庫の中にあるもので何か作るけどこの中でどれがいい?」

 

 

「ん?どれでもいいよ」

 

「チッ」

 

・・・・・・・・・・

 

「お客さんに何が欲しいか聞いたなら、

 もっと速く走れる馬が欲しいと言っただろうね」  フォード

 

 

教訓 

見たことが「ない」ものを欲しいとすら思え「ない」

見たことが「ない」ものを嫌いになることもでき「ない」