みなさん、日本神話はご存知だろうか

まあ、神話を齧る程度の私でも、伊勢神宮、出雲大社、高千穂は日本神話にとって関係の深いところと聞いたことがある。

伊勢神宮はかつて皇室の媛がお仕えしてきた歴史があるし、出雲大社はご利益がありそうなデカデカ注連縄があり、国引き伝説という大層なお話もある。高千穂は天孫降臨の伝説や天照大神の籠った天岩戸がある。


以前、伊勢の森林と清らかな五十鈴川から放出されるマイナスイオンに癒された私は、数ヶ月後とんでもない計画を立ててしまう。


島根県出雲まで夜行バスに乗り参拝をし、
そのまま交通機関を繋いで宮崎県高千穂まで行ってみようという計画である。

大層頭のネジが飛んだ計画だが結論から言うと何とかなった。


初日晩は、広島に素泊り滞在時間6時間。
翌日朝食下関 昼食博多 夕食熊本。
3日目は熊本市発、阿蘇空港でレンタカーを借り、片道3時間くらいかけて山道を越え高千穂に向かうペーパードライバー。

トータルで使った交通機関は
夜行バス(出雲)、電車(安来・松江)、高速バス(広島)、新幹線(下関・小倉・博多・熊本)、路線バス(阿蘇)、レンタカー(高千穂)、飛行機。
あらゆる交通機関を駆使してしまった。
こんな無茶苦茶な旅程をこなしてしまった。

私の身をもって、新宿から高千穂まで陸路で繋がっている事を証明できたといえる。

そんなイカれた旅路の中で私のオススメのスポット・体験をいくつか挙げる。

①足立美術館
美しく手入れされた日本最高峰の庭園としての名声があるものの、私が気に入ったのはむしろ展示品のほう。横山大観の繊細さと力強さが同居した作品に心奪われた。富士の絵は圧巻である。横山大観を蒐集し続けたオーナーの気持ちが少し分かった。

電車に乗っている道中に彼岸花がお迎えしてくれた。とても美しいが毒々しい紅色で、名前的にもペーパードライバーは見たくない花だ。彼岸からの使者、もとい刺客だ。


②関門海峡
高速自動車道、あるいは鉄道では渡ったことがあるが、私はあえて歩きで渡った。トランクケースを片手に。実は歩道があるので、1キロ未満で渡ることができる。門司から九州入りしたら、ここでも彼岸花がお迎えしてくれた。翌日乗りなれていない車運転するんですが不安ですねぇ。

③高千穂
熊本県境とはいえ、熊本市内から見て、阿蘇から更に奥に行かなければいけない秘境。急カーブも多い大変な山道。道端には当たり前のように彼岸花。

それでも乗り越えた先には、日本屈指のパワースポット。高千穂牛は美味しいし、樹齢がとんでもなさそうな睦まじい二本の杉もある。
高千穂や 健気に日向かふ 夫婦杉 と詠んでみた。

なんといっても1番は滝。
ボートを2時間待てば(予約すれば待ち時間は好きな事をしててOK)、美しい滝を間近で見ることが出来る。橋の上から見ても美しく、近くでも美しい。正に絶景。

結果的にはこのドライブでトラウマを徐々に克服し、レンタカーはその後のクレイジージャーニーに欠かせない存在になる。

その後阿蘇に戻りゆっくりする予定だったが、完全に時間をオーバーし、正規のルートから外れて、地元の方もあまり使わない南の険しいルートで草千里へ侵入してしまった。
草生える 千里の道は 急カーブ
笑えるくらい滅茶苦茶な道だった。

後に阿蘇のリベンジをすることになるが
それはまた別のお話。


言い忘れましたが、夜行バス乗る前ニュースエブリーのインタビューも受けてました。あー楽しかった。