好蟻性昆虫というやつがいる。

 

アリになりすまして、


巣の中でおこぼれをもらう虫だ。


ヒモのようなやつだ。

 

そこで今回は擬態をテーマに短編を書いた。

 

 

 

 

小森はいわゆるニート。

 

親の脛を齧り生きてきた。

 

家に籠もり続け15年。

 

掲示板に不満をぶつける毎日。

 

流石に嫌気が差してきた。

 

このまま適当に生きるより、

 

なにか歴史に残ることをしたい。

 

勢いそのまま小森は実家を飛び出した。

 

15年振りの娑婆の空気は、

 

昔よりも薄汚れていた。

 

 

 

 

急に飛び出したので、

 

なにかプランがあるわけでもない。

 

所在なさげに街を歩いていると、

 

硝子に反射した自らの姿が目に入った。

 

そこに映っていたのは

 

ボサボサの髪に、


無精髭を生やした自身の姿...

 

のはずだった。


しかし、鏡に写っていたのは

 

街に馴染んでいる自分。

 

何故か、髪は整髪料で整えられ、

 

無精髭も完全に消滅していた。

 

 

 

 

家に籠もり続けていたので気付かなかった。

 

彼には「擬態」という能力があった。

 

自動的に周りに溶け込んでしまう能力だ。



 

彼はひらめいた。ここは893が多くいる街。

 

893に扮して人々から現金を脅し取れば


生活に困らないだろう。

 

近くに黒尽くめの893がいたので、


彼に擬態することにした。

 

 

 

 

衣服がブラックスーツになった。

 

オールバックになり、


サングラスを掛け始めた。

 

刺青が浮き出て、腕に切創も現れた。

 

完璧に変装できた、と小森は思った。

 

 

 

 

小森は単純だった。頭が悪かった。

 

例え姿形は擬態できても、挙動は変わらない。

 

15年家に籠もり続けた小森に何ができよう。

 

挙動を不審に思った黒尽くめの男は、


仲間を呼び寄せた。

 

見るからに挙動が怪しい小森は


裏路地へ連れていかれた。

 

 

 

 





そしてライターで炙られた。

 

 

 

 

たとえ才能があろうが、


努力をしなければ水泡に帰す。

 

おこぼれをもらおうとせず、


自力で道を切り拓く。

 

そうしないと幸せは訪れない。



※※※※※
クレカでもできる寄附先

日本赤十字社

↕Social Distance 

↕(2m)

国立国際医療研究センター

 

 

日用品の買い出しなどやむを得ない外出時は、「三密(密閉密集密接)」の空間を避け、飛沫がかからないよう布でも紙でもマスクをして、帽子を被って飛沫を避けましょう。やむをえず電車に乗る際にはつり革、手すりに触れないようにしましょう。ウィルスが付着している可能性があります。そして、帰宅後は手洗いをしましょう。正しい手洗いの仕方は以下で確認できます。

https://nettv.gov-online.go.jp/prg/prg20343.html

 


もし疑わしき症状が出た場合は、以下より各都道府県の電話相談窓口にお掛けください。

https://www.kantei.go.jp/jp/pages/corona_news.html