彼氏から毎日メールが来るようになったある日。
彼氏は、
「今度の週末、空いてる?」
って。
あんなに怒った後だから、なんとか会おうとしてる。
そんな姿勢はエライけど。
その週末は、Nくんと約束があった。
Nくんのフットサルの試合に応援しに行くことになっていた。
「ごめんね、フットサルの応援行くことになってて」
ここは素直に。正直に。
Nくんは大学時代、サークルが一緒だったし、
フットサルのチームにはNくん以外にもサークルの男の子や後輩達がいる。
だから、応援に行くのは不自然なことじゃない。
でも、ちょっとだけ、Nくんとの間を不信に思って欲しいって、
そうも思ってた。
けど、彼はあっさり「そうか」と言って、その話は終わった。
Nくんは、さらっとまっすぐな言葉を使う。
「試合、来てくれるの?やった!頑張っちゃうよ、おれ。」
そんなところ、可愛いと思ってしまう。
くしゃっっと笑うところも。
まっすぐで、なんとなく瑞々しいところが、彼の魅力だ。
ついに週末。
Nくんに会うのはあの日以来。
いつものように、Nくんは私の顔を見つけるなり、
あの笑顔で私を呼んだ。
私も友達と一緒に見に来ていたし、他の人も沢山いたし、
甘い雰囲気になることはなかったけど。
いつものとおり、友達としてお互い振舞う。
2人の間には何もなかったかのように。
当然のことなのに、ほんのちょっとだけ、さみしく思ってた。
するとNくんはだれも見ていないところで、
後ろから少しだけ私を引き寄せて、頭を撫でた。
まるで、秘密だよ、とでも言うかのように。
そしてまた、無邪気な笑顔を見せた。
こいつ、なかなかズルイやつだな(笑)
でも、キライじゃないな、こういうズルさ。
試合はなんなく優勝。
さらっと勝っちゃうとこも、なんだかズルイ。
その日の夜、
「かっこよかったよ。好きになっちゃうかと思った」
って言ったら、
「あら、気をつけて(笑)」
だって!やっぱりズルイ。
ズルイけど、いい男だ。