同じ事の繰り返しの 生活をしていると

私の気持ちに変化が生まれた


いつものやりとりが始まり


「叩いて」


…また今日も始まった


「叩いたらもう言わないの?」


「言わない」


…叩いた方がお互い楽になるのかな…?


「絶対もう言わない?」


「言わない」


どうして手を上げないといけないんだろう

叩きたくなんてないのに叩くなんて

私にとって拷問でしかない


だけどこの負のループから抜け出せるのなら

やった方がいいのだろうか…

やるなら2度と言わせない為 手加減なしで

やった方がいいな…


「わかった。じゃあ叩くからもう言わないでよ。」


「わかった。」


この頃の私は 左半身には痺れがあったが 

右手にはまだ少し握力があった。


「絶対 約束だよ。」


そう言って 私は 零の頬を思いきり

叩いた。