医師法違反の回を書いていて思い出した

 事がありました

 少し話が脱線してしまうので書くかどうか

 悩みましたが、もうついでなので書く事に

 しました。


 零が1番最初にかかった整形外科の先生は

 一ノ瀬先生です。

 一ノ瀬先生は元々S病院に居て途中で

 大学病院に戻るのですが先生の後任で

 若い五身先生が来ました。


 この先生は一ノ瀬先生が大学病院に戻った

 途端私に零の足の手術の話を持ちかけて

 来ました。

 私は一ノ瀬先生と今後の手術の予定などを

 計画していました。

 それは何故かと言うと脳性麻痺の子供は

 だいたい手術をする時期や回数などの

 パターンがあり先生は学校行事などを

 考えて何才のいつ頃がいいかを計画して

 くれていました。

 もちろん個人差があるので予定通りにならな

 いこともあります。

 

 ですが私は一ノ瀬先生を信頼していたので

 先生の判断に任せるつもりにしていました。

 その為五身先生から予定外の手術の話を

 持ち出されて 何故?と思いました。

 それは何故かと言うとまだ手術をする様な

 状態になかったからです。

 

 その時の足の状態は少し脱臼しかけてる

 程度で本当に極わずかなズレでした。

 こんな状態で手術なんかしても意味はないし

 これで手術が必要と判断してしまうと

 毎年の様に手術しなくてはいけません。

 一般の方には脱臼しかけててまだ手術

 しないっておかしな話ですよね。

 でも脳性麻痺で歩けない子供達はどうしても

 関節がズレてしまう事が多くて手術になって

 しまいます。その為どのくらい股関節が

 脱臼してるかを見極めないといけません。

 

 私は手術の話を持ちかけられても断って

 いました。

 すると次の外来でもまた手術の話を持ちかけ

 てきました。五身先生の言い分は

 「簡単なうちに手術させて下さい。」

 だった。

 あーなるほど。まだ若いから手術経験

 もしくは手術回数を稼ぎたいんだな。

 そう思いました。簡単なうちにって

 そんなの自分の都合でしょ。難しい手術

 はしたくないってことか。そう思って

 しまった。それからは外来の度に手術の

 話をしてくる。毎回断っているのにしつこく

 話を変えて手術をする方向に持って

 いこうとする。私は外来の度に五身先生への

 不信感がつのっていった。そもそもこの

 先生は中身がない。