夕方になり いつもなら帰る時間になった

 このまま帰る訳にいかないよな‥

 どうしたらいいのか迷っていると ちょうど

 看護師が入ってきた。


 「お母さん 今日は心配でしょうから付き添って

 いいですよ。お部屋を用意したので移動しましょ

 う。」


 そう言われ零のベットを個室に移動させた。

 部屋が変わってからも零の意識は戻らない。

 私はずっと零の冷たい手を握って話しかけていた

 

 「零ちゃん、お母さんどうしたらいいのかな?

  どうしたら大学病院に転院できるのかな。」


 悲しくて涙が出た。何も変わらないまま

 時間だけが過ぎていく。


 そして日付が変わる頃、事態は急展開を

 迎える。