新政権 第一ラウンド 官僚勝利 | 藤原雄一郎の時事通信

新政権 第一ラウンド 官僚勝利

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新政権 第一ラウンド 官僚勝利


「脱官僚」が旗印の新政権!閣僚の決定した時点ではさしもの官僚も不安におびえていたようです。でも100年以上も日本に続いている官僚制度の強固な壁は、この程度のことではビクともしませんでした。


官僚機構の力の源泉は「人事」と「予算」です。それが日本郵政ではいとも簡単に官僚の復権を果たし、政権獲得前に民主党が言っていた「政権獲得後は局長以上には全員辞表を出して頂いて、再任命をする」ことも全くありませんでした。


そして予算です。補正予算の凍結では各大臣が競って削減額を出しましたが、肝心の来年度の概算要求では過去最大の額になりました。補正予算では「査定大臣」であったものが、概算要求では見事に「要求大臣」に変身しています。これで官僚は力の源泉である予算を確保しました。恐れていたような大幅なカットはもうありえないとタカをくくっています。


短時間に見事な官僚のお手並みです。これを許したのは政府に「司令塔」が不在であることです。肝心の鳩山首相にその統率能力がないのです。


国会論戦が始まりました。「四年間でマニュフェストが達成できなかった時には敢然と信を国民に問う」と実に格好の良いことを発言していましたが、その真意を追求されると「四年間は国会を解散しない。そして目標達成できないときは選挙で信を問う」というのです。


鳩山首相は日本語の理解もできないようです。四年たてば任期が来て、選挙があります。その場合は「信を問う」のではなくて「信を問われる」のです。とにかく「四年間はどんな失敗があっても政権にしがみつく」ことを「四年間でマニュフェストが達成できなかった時には敢然と信を国民に問う」と言い換えるありさまです。それを国会で告白するなんて、あまりに正直すぎます。


これでは凄みも何もあったものではありません。国会答弁でも抽象論を繰り返し、沖縄基地問題では全くリーダーシップを発揮せず、内閣は右往左往!!このような状況をしたたかな官僚が見逃すはずもありません。


「新政権は力不足、何をやっても怖くない」と完全に品定めを官僚にされてしまいました。官僚の得意技である「名をとらせて、実を取る」手法はこれからもますます増加するでしょう。そして気がつけば「焼け太り」でそのツケは確実に国民にきます。天下りも「し放題」になることでしょう。


新政権の司令塔として強い力を発揮するはずであった、国家戦略局と行政刷新会議がまことに影が薄いではありませんか。一日も早く新政権に司令塔を確立して「脱官僚」にまい進してほしいものです。


これから予算編成に入る、大切な第二ラウンドで、ぜひ互角にまで盛り返してもらいたいと思います。