景気底入れ
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景気底入れ
一時の「百年に一度」と言われた経済の急激な悪化もここに来て、各種統計が明るい見通しを伝えています。そして株価も一万円に手の届く範囲にまで上昇しました。このような安心感もあって、小さな商品市場にバクチマネーが流れ始め、原油価格など一時の倍にも急騰しています。
でも急激な経済の悪化は、自動車、電機など量産品の製造業が「急激でかつ行き過ぎた在庫圧縮」を行ったことにより、操業や雇用が極端に下がったのだと判断して良いと思います。「急激でかつ行き過ぎた在庫圧縮」で、製品がなくなり、適正な在庫へと急ピッチで戻る課程での景気底入れです。
本来は適正在庫の水準に達したら、その時点で横ばいになるはずです。ここで重要なのはバクチマネーの動きです。景気回復の実感でまたぞろバクチに打ってでたならば、ミニバブルが生じます。実体経済と何ら関係のないバクチマネーが今後の鍵を握っていると言えるでしょう。
でもこのようなバクチマネーの動向に身をゆだねる経営をしていては、いつまでたっても企業は自立できません。あのトヨタが利益を天文学的に失っているのに、任天堂やユニクロは大きな利益をあげています。
特にユニクロはもはや小売業とは言えません。商品開発で素材に至るまで、メーカーと共同開発しています。ユニクロがデビューしたのは「製造から小売りまで」を自分自身で行うことにより、当時高価だったフリースを想像を絶する安値で一世を風靡しました。これはビジネスモデルの勝利でした。
ここで止まっていたのでは、世の中がマネをして「一発屋」で止まってしまうところでした。それがここ最近、消費者のニーズに会わせて次々とヒット商品を生みだしています。そのためには製造・小売りでは対応出来ないために、素材である布地の開発まで手がけているのです。ユニクロは「小売りを持った製造業」という誰もが実現しなかったビジネスモデルを確立しました。
単なる「場所貸し」の百貨店が地獄の苦しみを味わっているのとは極めて対照的です。これからは「バクチマネーに翻弄されない本物の経営」をする企業だけが生き残ると思います。その意味では日本経済を牽引する自動車・電機に「ピンチの時こそチャンス」の発想で頑張って欲しいと思います。