麻生・小沢の我慢比べ | 藤原雄一郎の時事通信

麻生・小沢の我慢比べ

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麻生・小沢の我慢比べ


注目の党首討論は全くの凡戦で終わってしまいました。そして多くのメディアは小沢代表の勝利と言っています。その理由は明白です。麻生総理の口を自民党が封じてしまったからです。これでは勝てるはずもありません。


「補正予算の先送り」ばかり攻めた小沢代表ですが、仮に麻生総理が「補正予算はすぐにでも提出したい。でも民主党の寝っ転がりで廃案になる。国民の目の前で寝っ転がりをしないと誓いますか」と切り込んでいたなら状況は全く逆転していました。本当の「先送り理由」を国民の目の前で明らかにすれば良かったのです。一部の新聞には「小沢代表の約束破りを指摘しなかったのは残念」と論評しています。


そして息もつかせず「インド洋給油問題」を持ち出し、安全保障に話題を切り替えれば、小沢代表は惨敗していたでしょう。「死中に活を求める」必要のある現在の難局を切り抜けるのに「麻生総理の失言」を恐れ、安全運転に徹すれば麻生総理の持ち味まで殺してしまいます。自民党の危機感の空白さにはあきれ果てるばかりです。


これから続々と世論調査の結果が発表されるでしょう。一部の調査では「党首力」でも小沢代表が逆転しています。この傾向は今後とも続き、もはや麻生人気の回復はありません。でも皮肉なことにこれではますます解散・総選挙は遠のくばかりです。そして国民は小沢代表が「国民を人質にとり、とにかく解散に持ち込むことしか眼中にない」状態を見透かしています。


解散・総選挙が遅れ、民主党が寝っ転がってばかりいると、日本の政治空白は取り返しのつかないところまで、追いやられてしまいます。ここは自民党が本当に真剣になって麻生総理をもり立てるか、民主党が「圧倒的な政策力で国民を味方につけるか」のどちらかしかありませんが、どちらも無理です。


そうすれば、「どちらが自滅しないで耐えるか」の不毛の我慢比べとなります。おそらく解散・総選挙は任期満了まで無いのではと危惧しています。