金融大混乱はまだまだ続く | 藤原雄一郎の時事通信

金融大混乱はまだまだ続く

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金融大混乱はまだまだ続く


ついこの間の日本を思い出してください。不良債権の総額が予測できないで右往左往してたことを。結局日本の金融機関の不良債権総額は100兆円にものぼりました。いかに日本が経済大国であると言っても、アメリカや欧州全体の経済規模より大きいはずがありません。


素人が考えても今回の世界金融大混乱で出てくる不良債権が100兆円程度で収まるとは思えません。仮にその三倍の300兆円だとしたならば、現状での対策で十分だと思いますか。


日本の不良債権はカネボウやダイエー、そごうなどの放漫経営に銀行がつぎ込んだお金が不良債権となりました。つまり実体経済で発生した不良債権でした。


ところが今回の金融大混乱は少し異なります。以前私は実体経済(GDP)の三倍ものバクチマネーが世界中を駆け巡っていると言いました。でもこのお金は実存するお金ではなくて帳簿上のお金でした。


バクチで大もうけしたお金を銀行預金など、確実な金融資産で保持していれば、それは残ります。でも儲けたお金をバクチに再投入していれば、大もうけしたはずのお金は消えてしまっています。どこにも存在しないお金なのです。株式投資なら長い時間をかけて価格上昇も考えられますが、複雑な金融工学を駆使した金融商品、例えばCDSなどはどのような運命をたどるか予測がつきません。


このような「消えてしまいつつあるお金」が現在の金融大混乱の原因である不良債権ですから、極めて悪質です。破綻している金融機関が、このような「消えてしまいつつあるお金」をどのように処理して行くのでしょうか。また「消えてしまいつつあるお金」をアメリカ政府はどのような価格で買い取るのでしょうか。


ほとぼりが冷めて、「消えたお金」と思っていたのが、再びバクチマネーとしてよみがえることが果たしてあるのでしょうか。しこたま溜め込んだ金融機関の経営者は私財を投げ出すべきです。


以上のような理由から、金融大混乱は底を打つどころか、これからが正念場だと思います。